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開発計画めぐる横浜市の動き

市、東急提案に対して「助言」 9日付けで都市整備局長名の「助言書」を交付

1月13日に提出された東急建設による「第3次上郷開発計画」の事前相談に対する市の「助言書」が3月9日付けで交付され、都市整備局のHP上で公表されていることがこのほど判明しました。

中田都市整備局長名による東急建設宛の助言書はA4で3ページ、「市のまちづくりの方針との整合について」はじめ全8条の助言事項それぞれについて具体策の検討や市との協議を求める内容で、事前相談に関する要綱の規定に基づくもの。

詳しい分析は今後の逐条的検討に委ねるとして、一読して感じられるのは東日本大震災という未曾有の事態に直面してなお、「助言」が通常(平時)の開発&まちづくり&環境行政のチェック項目の羅列にとどまり、市民の安心・安全を改めて問うという視点が感じられないこと。

開発予定地は「栄区洪水ハザードマップ」によれば境川水系河川:柏尾川・いたち川の氾濫による「浸水の恐れのある区域」に含まれ、仮に大規模な宅地造成を行うとすれば浸水に加え盛り土&切り土による液状化現象の問題など、大震災が突きつけた諸問題に直面すること必至です。(M&M)

以下、とりあえず資料として助言書の全文を掲載します。


資料:都市計画提案の事前相談に関する助言書
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開発めぐる横浜市の動き

守りの姿勢崩さず… 市長回答めぐり担当部局との面談で追及

2月22日(水)午後、都市整備局の片隅の奥まった会議室で、地域まちづくり課の担当課長及び担当係長の2氏と署名の会の山仲代表はじめ5人のメンバーとの面談が行われました。
この日のテーマは9日&10日付けの「開発計画めぐる市の動き」で紹介した市長宛の公開質問状をめぐる回答への異議申し立て。

回答書の起草にあたった直接の担当者が署名の会側の批判と再質問に答えるという形だったのですが、「私どもは東急建設の上郷猿田開発計画の申請窓口であり、計画に賛成でも反対でもない」「緑の保全は環境創造局の仕事」と、第三者的な受身の立場を強調するだけで、、「円海山つながりの森構想」を掲げ、緑地保全についても買取りを含む前向き?の議会答弁をした市長のお膝元はあいかわらず事態の抜本的・先見的な解決に向けた動きとは無縁のようでした。

以下、面談記録(概要) *市=市側、会=署名の会側
1.整開保との整合性について
会 整開保(「都市計画区域の整備・開発及び保全の方針」の略)の記述「骨格的な都市基盤施設等の整備にあたっては、無秩序な市街化を防止しつつ、周辺土地利用の計画的な保全、誘導を行う。」の「骨格的な都市基盤施設等」とは何か。
市 舞岡上郷線のことであり、担当は道路局である。
会 舞上線検討委員会で人口減、交通量減が見込まれ2車線のままで4車線の拡幅の必要なしとされたのではないか。
市 都市計画決定している事項である。担当の道路局に確認願いたい。
  行政も東急も線引き変更は平成27年以前に考えていない。市長発言は27年以降をメドとして答えている。

2.栄区行動計画との整合性について
会 上位計画である平成16年の栄区マスタープランに整合しているというが、その後、上位の法や方針が変更になっているにもかかわらず市役所は改定していない。現状に合わない。平成22年に栄区役所と市民が一体となって作った「栄区まちづくり行動計画」検討委員会で、この地域の計画について検討の結果「まちづくり」から「土地利用」に修正された経緯があるので、区民の民意を無視していることとなる。
市 上位計画である栄区マスタープランに整合しているので問題はない。
会 栄区マスタープラン作成から既に7年を経ている。人口減等状況変化に対応していない。直近の「栄区まちづくり行動計画」の方を尊重すべきだ。

3.開発と地権者について
市 仮登記もしていない土地所有者が約50人存在し、この人達の同意がないと開発も、市による買い取りもできない。開発ができなければ土地は売らないだろう。全面保全と言うは易しいが、今のまま(市街化調整区域)でも墓地や資材置き場はできる。署名の会は、この土地をどうしろと言うのか、またどうして地権者と話し合わないのか。
会 市所有の土地との換地、東急から市への寄附、市による買い取りなどにより対処できないか。
  すぐ「墓地や資材置き場」を口にするが、市の所有する赤道や白地を売らなければ接道が建設できず、開発は不可能である。また、東急が地権者を束ねているのだから、東急と話し合っている。
市 行政は開発賛成でも反対でもないが、地権者が印を押さなければ、良好な土地の保全はできないのが現実。この意味で署名の会の運動は地に足がついていない。
会 「行政は開発賛成でも反対でもない」という意見には異論がある。第2次開発計画のときは市の都市経営執行会議(平成17年2月)で「開発を誘導する」ことを決定したという事実がある。地権者の私権もあろうが、行政は人口減、過疎高齢化、生物多様性尊重など総合的な見地から、しっかりとしたポリシーとビジョンを持って、都市・環境政策を執行してもらいたい。

 追記:「赤道(あかみち)」とは? 
赤道とは、公衆用道路として用いられていた土地で、不動産登記簿では無籍地とされている土地のことを指します。昔から山間部等においてよくみられている。公図上に赤色で着色され、里道とも呼びます。境界線を確定する際、しばしばトラブルの原因にもなります。あかどうともいいます。赤道とは逆に青道(あおみち)と呼ばれるものもあります。これは、河川法の適用または準用がない水路のことです。1級河川、2級河川、準用河川のどれにも当てはまらず、法定外共用物、または普通河川と呼ばれ、通常は国有財産法の適用下に置かれています。青線ともいいます。
以上は不動産用語集からの引用。上郷猿田開発予定地33ヘクタールのうち実に約5ヘクタールがこの赤道・青道であり市有地または国有地となっています。形状から見て赤道は田や畑のあぜ道部分と思われます。

第3次開発計画

2015年着工めざす 東急建設のモクロミ示す記事、見つけました

1月13日に行われた東急建設による「第3次上郷開発計画案」の事前相談書提出を報じた建設業界紙。
東急のモクロミを示すニュース記事が見つかりました。(注:赤字指定はブログ編集部)


■資料:「建通新聞社」2012/01/18
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緊急のお知らせ

本日の街宣は中止となりました!

最新の気象情報によれば本日午前中は80%の確率で雨。
昨夜半、夜空に星が一つ見えたのですが、残念ながら毎月第4土曜日定例の街宣活動は中止となりました。


新たな運動に向け2・26集会開催へ
なお明日26日(日)の午後には東急建設による「第3次上郷開発計画」への対応をめぐって、栄・港南両区の市民有志が呼びかけた新しい運動母体の立ち上げをめざす集会が開かれます。

署名の会もこれまでの活動経験をふまえ、署名活動はじめ様々な運動のあり方・進め方について積極的に意見交換をし、上郷地区の緑の全面保全という目標に向けて新しい一歩を踏み出すため多数参加する予定です。
市民の皆さん、一緒に考え、行動しませんか?

 日時 2月26日(日) 午後1時~4時
 会場 上郷地区センター中会議室 045-892-8000
     JR港南台駅から神奈川中央交通バスで約15分、中島バス停で下車3分
 主催 第3次上郷開発計画を考える会(仮)

開発めぐる横浜市の動き

資料 不誠実な市の対応 公開質問めぐる投稿を紹介します

広報チームのブログ制作担当があれこれテンヤワンヤで、市長への公開質問状と1週間遅れの「詫び状」ならぬ「居直り状」の紹介にとどまりまごまごしているところへ、投稿欄に林市長名の回答書を逐条的に分析・批判する投稿が寄せられました。

署名の会は8日(水)夜に開かれた2月例会で、再質問状を出すことを決めましたが、この問題に関する論議を深めるために「討議資料」として全文紹介します。



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プロフィール

上郷/署名の会

Author:上郷/署名の会
横浜7大緑地の1つ「瀬上市民の森」に連なる瀬上沢はホタルの自生地として知られ、貴重な動植物が生息する自然の宝庫です。またみどり豊かな里山風景を今に残し、古代の製鉄遺跡や江戸時代に使われた横堰などの文化遺産も眠る横浜市民共有の財産とも言うべき緑地です。
その瀬上沢に大規模な上郷開発計画が浮上したのは2005年。瀬上沢を愛し、それぞれに保全運動をしてきた市民は、2007年6月に「上郷開発から緑地を守る署名の会」を結成、開発計画の中止と緑地の全面保全を求める活動を開始し、同年12月、市内全域はもとより全国各地から寄せられた92000筆あまりの署名を添えて横浜市長と市議会に陳情書を提出しました。
2008年9月、横浜市都市計画審議会は計画を承認せず、「上郷開発事業」は中止となりました。しかし地権者でもある開発事業者・東急建設は引き続き「開発の意思」を表明。2012年1月、ついに第3次開発計画の事前相談書を横浜市に提出しました。私たち「署名の会」はあらためてこの開発プランの問題点を指摘、瀬上沢の全面保全を求めて新たな活動を開始しました。
そして2014年1月に始まった新たな動きがいま地域の住環境・自然環境を揺るがす重大な岐路に……。

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