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横浜市長への手紙

 9月7日(月)、署名の会は林文子横浜市長宛てに市長選にあたっての対応への御礼をかねて書簡を届け、面談の機会を与えるよう要望しました。
 以下、長くなりますが「御礼とお願いと」と題する書簡の全文です。   

                                              平成21年9月7日

横浜市長
林  文 子 様
                                   上郷開発から緑地を守る署名の会
                                             代表 山仲 章介
                          御礼とお願いと

この度は慌ただしい情勢変化にともなう御出馬にもかかわらず激戦を制しての市長当選、まことにおめでとうございます。
開港150年という横浜市政にとって大きな節目の年、さらにまた内外に幾多のシビアな検討課題を抱える折、政令指定都市の舵取りを担う初の女性市長となったことに心から敬意を表するとともに、旧習にとらわれず大いに政治手腕を発揮されることを期待しております。

選挙に際してお願いいたしました「公開質問状」でも簡単にふれましたが、私共「上郷開発から緑地を守る署名の会」は、横浜7大緑地のひとつである円海山の山麓に連なる栄区上郷地区において、民間デベロッパー(東急建設)から都市計画提案制度に基づき提案された、市街化調整区域の樹林地・農地を潰してニュータウンや商業施設を建設しようとする33.2haに及ぶ大規模な開発計画に反対して、計画の白紙撤回と緑地の保全を目標として活動している市民団体であります。
一昨年、私共の活動に対して短期間に9万2000余の賛同署名が寄せられ、前市長と市議会議長、さらにまた県知事や県会など関係各方面に開発計画の中止を求める訴えを提出いたしました。
幸い自然環境・住環境の破壊を憂える世論の高まりによって、市の関係部局による評価委員会の論議を経て、昨年9月に開かれた第110回都市計画審議会においてこの開発計画は不採用となりました。しかし、民間デベロッパーが地権者を束ねる上郷緑地の保全については、何ら具体的な保全措置が提案されることなく今日に至っており、乱開発による自然環境破壊の危険性を指摘する声が多く寄せられております。

このような状況において先般の「公開質問状」に対して環境重視の立場から丁重なお答えをいただき、とりわけ私共がアンケートで一番重視していた第2項目すなわち「瀬上沢一帯は市街化が進む横浜市という都市空間にとって奇跡的に市街化調整区域として残ってきた貴重な自然環境、都市資源であると考えます。この区域は平成27年以降も同様な位置づけを維持されるべきであると考えますが如何でしょうか」との問いに対し、簡潔に「その通り」とのお答えをいただきましたことは、私共はもとより多くの市民にとってまことに喜ばしく、何にも増して励みになるお答えでした。

ここに改めて御礼申し上げますと共に、一日も早く関係部局との協議を通して上郷開発予定地緑地のみならず「みどりアップ計画」が掲げる横浜の緑を守り育てる施策の具体化についてリーダーシップを発揮してくださいますようお願いいたします。
なおまた国政と同じく市政にとってもまさに「山が動いた」状況の中での市政の舵取り、ご苦労が多くご多忙のこととお察しいたしますが、できうれば早急に私共市民運動団体と率直に話し合い、環境保護に向けた協働の輪を広げる機会をつくってくださいますよう要望いたします。

末筆ながら、時節柄くれぐれも健康にご留意くださいますよう、お願いいたします。
     以上

林文子
翌8日(火)9時半からパシフィコ横浜で開かれた
「2009年シティネット横浜大会」開会式では主催
者を代表して林文子市長が挨拶しました。
就任から1週間。晴れの舞台だったのでしょうが、
「原稿棒読みで固さがめだった」とは参加したMさん
の感想です。


プロフィール

上郷/署名の会

Author:上郷/署名の会
横浜7大緑地の1つ「瀬上市民の森」に連なる瀬上沢はホタルの自生地として知られ、貴重な動植物が生息する自然の宝庫です。またみどり豊かな里山風景を今に残し、古代の製鉄遺跡や江戸時代に使われた横堰などの文化遺産も眠る横浜市民共有の財産とも言うべき緑地です。
その瀬上沢に大規模な上郷開発計画が浮上したのは2005年。瀬上沢を愛し、それぞれに保全運動をしてきた市民は、2007年6月に「上郷開発から緑地を守る署名の会」を結成、開発計画の中止と緑地の全面保全を求める活動を開始し、同年12月、市内全域はもとより全国各地から寄せられた92000筆あまりの署名を添えて横浜市長と市議会に陳情書を提出しました。
2008年9月、横浜市都市計画審議会は計画を承認せず、「上郷開発事業」は中止となりました。しかし地権者でもある開発事業者・東急建設は引き続き「開発の意思」を表明。2012年1月、ついに第3次開発計画の事前相談書を横浜市に提出しました。私たち「署名の会」はあらためてこの開発プランの問題点を指摘、瀬上沢の全面保全を求めて新たな活動を開始しました。
そして2014年1月に始まった新たな動きがいま地域の住環境・自然環境を揺るがす重大な岐路に……。

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