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東急建設の動き

看板を付け替え“大規模開発”を再提案か? 17日のヒアリングから

商業施設に替わってマンション建設を狙う? 
東急建設による「上郷開発計画」は平成20年(2008)秋に横浜市の都市計画審議会が却下、白紙撤回されましたが、署名の会の山仲代表世話人はじめメンバー5人が1月17日(月)午後、東急建設横浜支店(みなとみらいクイーンズスクエア内)を訪ね、この計画の責任者である上郷開発特命プロジェクトチームリーダーのI氏及び土木設計部の課長代理S氏と面談、開発予定地である瀬上沢一帯の土地利用計画の現状についてヒヤリングを行いました。同社の開発責任者と面談するのは撤回後初めてです。

東急建設としては「開発をあきらめているわけではない。近々にも舞上線の東と西にまたがる新しい開発計画案を練り上げて横浜市と相談するつもり」と、規模を縮小しないまま、大規模開発を狙う姿勢を依然として崩していません。
I氏らのヒアリングによって明らかになった新しい開発計画の概要は以下の通り。
・舞上線の東(横浜栄高校側)と西(山手学院側)にまたがる大型ショッピングセンター計画は横浜市の政策であるコンパクトシティ構想に適合しないため取りやめる。
・東側の樹林地は円海山に連なるとして開発が認められないから開発できない。しかし市の特別緑地指定には応じない。
・市街化調整区域のまま可能な墓地や資材置き場等の開発は考えていない。
・舞上線を基軸に集合住宅や戸建て用地などに転用し、地権者たちの期待に応えたい。

計画図convert_20110129005900
資料:白紙撤回されたはずの大規模開発計画。形を替えて再浮上か?

これまで都市整備局や環境創造局との面談では、「東急は規模を縮小してでも開発をしたいとの意向を示している」と伝えられてきましたが、今回あいまいな表現ながら示された開発構想の規模は平成20年に却下された提案と量的にほぼ同じとなると思われます。
東側の樹林地開発やショッピングセンター計画の断念と引き換えに、大規模なマンション開発計画が浮上する可能性があり、否決された計画の「看板を付け替えるものにすぎない」との批判が高まりそうです。
 
「企業の社会的責任果たす」との社長挨拶と裏腹の開発構想
他方、署名の会のねばり強い交渉により横浜市がようやく重い腰を挙げ独自に補修工事を始めることになった「舞上線」については、「舞上線は開発の基軸となる道路。補修工事は市がやるというので認めたが、市の主張を呑んだわけではない。道路用地に関係する権利は留保している。市と交わした約束に基づいて、開発と一体で本格工事を行う用意がある」と、東急建設の既得権益であることをあらためて強調しています。

「上郷開発計画」は1992年(平成4)にバブル崩壊で挫折、次いで2008年(平成20)に計画中止と緑地保全を願う9万2000余の市民の署名などによって白紙撤回、2度目の挫折。「2度あることは3度ある」といいますが、この間、開発優先から生物多様性と生態系保全へと時代の流れは大きく変わってきました。

同社の飯塚恒生社長は昨年4月の就任挨拶で「地球温暖化防止に関わる技術開発、生物多様性の保全に配慮した提案など地球規模の環境問題の解決へ向けても積極的に取り組み、企業の社会的責任を果たして参ります」と時代の流れを語っています。
しかし瀬上沢に新しく提案されると思われる開発計画は、その言葉とは裏腹に旧態依然の環境破壊型の大規模な土木開発工事をともなうもので、待ったなしの地球温暖化対策、都心部への人口回帰、郊外住宅地における人口減や高齢化といった経済社会情勢の変化に背を向けたものと言わざるをえないようです。

なお詳しくは署名の会の定例街宣行動日である明日29日に配布されるチラシをご覧ください。(明日夕刻までには本ブログでアップの予定) (M&M)
 

訂正
上記記事中、署名の会の定例の街宣行動は毎月第4土曜日の午前11時~12時、港南台駅頭です。
今月は諸般の事情で第5土曜の29日となりました。一般の方のサポート大歓迎です!
プロフィール

上郷/署名の会

Author:上郷/署名の会
横浜7大緑地の1つ「瀬上市民の森」に連なる瀬上沢はホタルの自生地として知られ、貴重な動植物が生息する自然の宝庫です。またみどり豊かな里山風景を今に残し、古代の製鉄遺跡や江戸時代に使われた横堰などの文化遺産も眠る横浜市民共有の財産とも言うべき緑地です。
その瀬上沢に大規模な上郷開発計画が浮上したのは2005年。瀬上沢を愛し、それぞれに保全運動をしてきた市民は、2007年6月に「上郷開発から緑地を守る署名の会」を結成、開発計画の中止と緑地の全面保全を求める活動を開始し、同年12月、市内全域はもとより全国各地から寄せられた92000筆あまりの署名を添えて横浜市長と市議会に陳情書を提出しました。
2008年9月、横浜市都市計画審議会は計画を承認せず、「上郷開発事業」は中止となりました。しかし地権者でもある開発事業者・東急建設は引き続き「開発の意思」を表明。2012年1月、ついに第3次開発計画の事前相談書を横浜市に提出しました。私たち「署名の会」はあらためてこの開発プランの問題点を指摘、瀬上沢の全面保全を求めて新たな活動を開始しました。
そして2014年1月に始まった新たな動きがいま地域の住環境・自然環境を揺るがす重大な岐路に……。

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