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横浜市の樹林地買い取り問題

なぜ、瀬上の保全は後回し? 京急との「基本協定」の概要

市による上郷地区の京浜急行電鉄所有の樹林地買い取りの前提とされる「旧・金沢市民の森の保全にかかる基本協定」は、上郷町1400番308ほか総面積約76.5haに及ぶ広大な緑地の保全に関する取り決め。

「上郷森の家」の野外施設が立つD地区1.5haの土地の購入が協定締結後直ぐ行われたことは当然としても、なぜ2011年~2012年にかけて本協定を前倒しするような私有地買い取りが行われたのか? 
市の買い取りによる緑地保全策を検証する基礎資料として協定区域図を併せて掲載します。


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横浜市の樹林地買い取り実績

緑地保全 優先順位に異議あり! 市、上郷の京急所有地を21億円余で買い取り

横浜市議会は25日(火)、市から提出された78議案のうち常任委で継続審議となった市バスなどの福祉パスの有料化を盛り込んだ「市福祉特別乗車券条例制定案」を除く77議案を可決し、閉会しました。

このうち注目されるのは18日の「温暖化対策・環境創造・資源循環委員会」の審議を経て可決された第108号議案による大丸山近郊緑地特別保全地区の一部20万平方メートル(20ha、地目は山林)の取得計画。
これは上郷町のうち庄戸5丁目及び長倉町の隣接地から横浜自然観察の森に隣接するエリアまでを21億5000万円で取得するもので、地権者は京浜急行電鉄。

大丸山近郊緑地特別保全地区は、2007年(平成19)12月10日付けで横浜市が京浜急行電鉄と締結した「旧・金沢市民の森の保全にかかる基本協定」によって保全対象とされたA地区をベースに、2010年(平成22)3月に約44ヘクタールが保全地区として指定されたもので、昨年12月にやはりその一部約13万平方メートル(13ha)が約13億6500万円で買い取られていることから、協定締結による緑地保全からきわめて短い期間にほぼ8割もが横浜市によって取得されたことになります。
   年度       地積      買取金額     ㎡単価
 2011年度(H23) 127,510㎡   13億6436万円  10700円
  2012年度(H24) 204,546㎡   21億4773万円  10500円

■資料1:第108号議案=本年度の京急土地買い取り108蜿キ隴ー譯茨シ狙convert_20121227192810
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■資料2:第59号議案=昨年度の京急土地買い取り

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緑地の市による保全地区指定は[相続など不測の事態」に対応した指定地の買入れ制度とセットになっており、前記の基本協定でもA地区は「法律に基づく買入申出がなされた場合は、おおむね10年間を目標に買入れます」となっています。
しかし、市の財政状況や上郷・瀬上地区をめぐる緑地保全を求める動きを考えれば、2年連続の市の当該地区の土地買い取りはきわめて異例、不自然です。 

「緑地保全制度を土地所有者に重点的に周知することで、地区指定を進めるとともに、特別緑地保全地区指定等を条件に、相続等不測の事態に対応した買取りを行います。」とする市の基本方針とどう整合するというのでしょうか? それとも、資本金437億円、連結売上高3000億円、営業利益200億円という優良企業?に何か不測の事態が……?
プロフィール

上郷/署名の会

Author:上郷/署名の会
横浜7大緑地の1つ「瀬上市民の森」に連なる瀬上沢はホタルの自生地として知られ、貴重な動植物が生息する自然の宝庫です。またみどり豊かな里山風景を今に残し、古代の製鉄遺跡や江戸時代に使われた横堰などの文化遺産も眠る横浜市民共有の財産とも言うべき緑地です。
その瀬上沢に大規模な上郷開発計画が浮上したのは2005年。瀬上沢を愛し、それぞれに保全運動をしてきた市民は、2007年6月に「上郷開発から緑地を守る署名の会」を結成、開発計画の中止と緑地の全面保全を求める活動を開始し、同年12月、市内全域はもとより全国各地から寄せられた92000筆あまりの署名を添えて横浜市長と市議会に陳情書を提出しました。
2008年9月、横浜市都市計画審議会は計画を承認せず、「上郷開発事業」は中止となりました。しかし地権者でもある開発事業者・東急建設は引き続き「開発の意思」を表明。2012年1月、ついに第3次開発計画の事前相談書を横浜市に提出しました。私たち「署名の会」はあらためてこの開発プランの問題点を指摘、瀬上沢の全面保全を求めて新たな活動を開始しました。
そして2014年1月に始まった新たな動きがいま地域の住環境・自然環境を揺るがす重大な岐路に……。

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