やはりアブナイ開発計画? 明日、公聴会開催に向け4月街宣第2波で訴えいよいよ明日からゴールデンウイーク。来週中盤は崩れそうですが、明日明後日(あさって)は晴れ時々曇り、最高気温も22度近くまで上がるようで、まさに行楽日和到来。爽やかな初夏の風に誘われて、お出かけの予定の方も多いのでは?
ところで「崩れそう」なのは東急建設による上郷開発事業計画予定地のうち舞岡上郷線西側の盛土による大規模造成予定エリアも同じ。23日(水)に開かれた横浜市環境影響評価委員会(アセス審)の平成26年度第1回審査会では、複数の委員から改めて「大規模盛土造成」の問題点や動植物の生態調査の不備などについて指摘され、次回審査でさらに精査されることになりました。
5月20日に迫った公聴会に向けこうした諸問題を市民に広く訴えるため、「守る会」は明日26日、4月第2派の街宣を行なう予定です。■守る会:4月街宣チラシ第2版 1面
■同2面
*注:「上郷・瀬上の自然を守る会」のチラシは街宣における配布時、経費節減のためモノクロで印刷しています。26日午後、港南台で街宣!(お知らせ)「署名の会」及び「守る会」は明日26日(土)午後3時~4時の1時間、JR港南台駅頭、港南台バーズの前で公聴会開催に向け4月第2波の街頭宣伝活動を行ないます。あいにく連休入りのため参加人数減の恐れがあります。市民の皆さんのご支援を!
天災に弱い部分をなぜ開発? ベストセラー『里山資本主義』に学ぶ新書大賞2014、隠れたベストセラーとして話題の藻谷浩介とNHK広島取材班の共著『里山資本主義 ――日本経済は「安心の原理」で動く』の巻末に興味深い記述があります。
おわりに――里山資本主義の爽やかな風が吹き抜ける、2060年の日本
「里山資本主義」による豊かな暮らし、ニッポン復活をめざす著者は、全国各地の様々な取り組みや実例を紹介しながら本書で「日本は明るい高齢化社会への道を進んでいける」と説くのです。
で、あいにくその頃、わたしたちの多くはもう生きてはいないのですが、2060年の日本は総人口が8000万人台に減っているかもしれないけれど、食糧自給率が大幅に上昇、木質バイオマス燃料が安価で出回りエネルギー自給率も大きく高まる……等々、「明るい光が差しているだろう」と藻谷さんは言うのです。
そしてこんなことも記します。2060年には大規模天災時の安全性も増している。何かあったときに土砂が崩れてくる可能性がある場所、水に浸される可能性のある場所から、人口減少に伴って住居を撤退させて行けるからだ。戦後に人口が八割も増えてきた中、多くの湿地や傾斜地を住宅地として開発してきたが、人口が大幅な縮小に向かう今後は、生まれ育った場所から移動したくない高齢者の方々が順に亡くなって行くのに合わせ、戦後の造成地の中の天災に弱い部分をゆっくりと湿地や山林に戻していくことが可能になる。(同書P.299~300)おや……どこかで聞いたようなセリフ?
円海山麓に連なる上郷・瀬上の緑地の開発に反対し、とりわけ今回の開発事業計画案の問題点を指摘する中で述べてきたことがそのまま当てはまるではありませんか? 正すべきは「いまでしょ!」天災に弱い市街化調整区域を市街化区域にするなんて3・11以後の時代状況に反していることがここでも明らかです。
なお藻谷浩介、そして「里山資本主義」についてはとりあえず次のサイトをご参照ください。

http://www.nhk.or.jp/eco-channel/jp/satoyama/interview/motani02.html
里山資本主義
新たな訴えに手ごたえ十分 説明会後初の街宣、市民の関心一段と13日(日)午後3時から行なわれた説明会後初めての街宣活動。
港南台駅頭では春風になびく「守る会」「署名の会」の旗の下、3月23・24の両日行なわれた市主催の「都市計画提案説明会」と、6日に開かれた「瀬上沢の自然・歴史・環境を考えるシンポジウム」の模様を伝える「守る会」の新しいチラシの配布とマイクによる現況報告が行なわれました。
あいにくこの日はうす曇りで最高気温18度とやや肌寒さを感じるほどでしたが、1時間足らずでこの日用意した470枚のチラシをまき終え、またカンパも約3000円寄せられるなど、新緑の季節を迎えた郊外区の町ならではの緑保全に対する市民の高い関心を実感するものとなりました。■4月街宣チラシ1面
■同2面
余談:3時半過ぎ、環境創造局長をつとめ4月の人事異動で技術系職員のトップとなった荻島尚之技監がしかめ面(つら)ながらちらっと緑地の全面保全を訴えるパネルに目をやりながら通り過ぎるなど、手ごたえ十分?の1時間の街宣活動でした。
あからさまな多数派工作? 地権者ら「開発賛成」の公述申出書1124人8日付け神奈川新聞は上郷開発をめぐって地権者らが開発賛成の公述申出書1124通を横浜市に対して提出とのニュースを大きく報じました。
上郷開発事業をめぐっては、「上郷・瀬上の自然を守る会」が前回提案時の反対署名約9万4000筆(この時は私たち「署名の会」取り扱い)を大きく上回る11万余もの署名簿を先に市長及び市会議長宛てに提出し、開発計画の不採用と緑地保全を求めましたが、地権者を束ねる事業者サイドは横浜市環境影響評価審査会(アセス審)における厳しい質疑の連続や2度の説明会で改めて示された自然環境の保全保護を求める多くの市民の動きに危機感を抱き、周辺住民?をまきこんで公聴会での多数意見形成を狙ったものと思われます。
公聴会が開かれるのは5月20日(火)の夜、桜井小学校。
横浜市による公述人の決定は「公述の申出が多数の場合には、意見の趣旨を同じくする方の中からそれぞれ抽選を行い、10名程度を選定します。」とあるように、開発計画をめぐる様々な立場の意見を公開の場で明らかにすることによって計画案の是非を問うもので、必ずしも公述希望者の数に左右されないようですが、担当部門の都市計画課がどういう公述人選定を行なうか注目されます。
神奈川新聞 4月8日
「4・6シンポ」への誘い 桜満開です、あーすぷらざ「瀬上沢の自然・歴史・環境を考えるシンポジウム」の開催日が3日後に迫りました。
あいにく横浜では満開を迎えた桜を脅かす風雨と気温の低下が明日も続きそうですが、土曜から一転、穏やかな晴天となる模様です。
会場となる「あーすぷらざ」横のプロムナードはいままさに春爛漫、シンポ当日は花吹雪となると思われるので、お花見をかねてお出かけになりませんか? (下の写真は2日午後のスナップ)
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瀬上沢の自然・歴史・環境を考えるシンポジウム
日時:4月6日(日) 13:00~16:30
会場:プラザホール(JR本郷台駅前 あーすぷらざ2階)
第1部 講演「なぜ自治体は環境基本計画を策定するのか」
講師:神奈川大学法学部教授 川瀬 博さん
川瀬さんは横浜市の職員として長年環境政策に携わるうち、生態系の評価手法という分野に
興味を持ち博士(学術)号を取得されて、現在は神奈川大学法学部教授として学生の指導に
あたっておられます。
「私は、自然というものは「未来の世代からの預かりもの」ではないかと思っています。
だから自然を守るだけでは不十分で、むしろ増やして利子を付けて返していかなけれ
ばいけないのではないか、と。
これからは、そういう発想で自然を見ていくことが大切なのではないでしょうか。」
このような信条をお持ちの川瀬さんからは、環境保護に自治体が果たせる役割とともに、瀬
上沢保全との関わりについても興味あるお話が聴けることと期待しています。
第2部 パネルディスカッション(3月13日付けの記事をご覧ください)
*入場無料
《主催》
上郷・瀬上の自然を守る会 上郷開発から緑地を守る署名の会 ホタルのふるさと瀬上沢基金