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上郷開発NO! 署名の会・守る会の緊急アピール

市長&市会議長に陳情書提出 26日、連名で上郷開発めぐり4件の緊急申し入れ

26日(木)午後、署名の会及び守る会は林文子市長と市会の佐藤祐文議長宛に上郷開発計画関連の4件の陳情書を提出、その後市政記者クラブで記者発表を行いました。

プレスルームでは朝日、読売、東京、産経、神奈川の主要5紙と共同通信の記者を前に、1時間余にわたり署名の会の皆川昭一代表世話人、守る会の井端淑雄代表世話人らが陳情項目の説明および30日(月)午後に迫ったアセス審査会に向けた緊急アピールなどを行いました。

27日付けの神奈川新聞が簡潔ながらも陳情の要旨を具体的に記した記事を掲載したことからブログのカウンターも急伸し、同日累計では約300と先月20日に行なわれた「公聴会」直後に次ぐ数値を記録、上郷開発問題に寄せる市民の関心の高さを物語るものとなりました。

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以下、アセス審に向けた緊急の申し入れ(陳情)はじめ順次、陳情書及び関連資料をお届けします。


■資料 :アセス審・菊本委員の「忌避」を求める陳情

   環境影響審査会審査委員 菊本統委員は利益相反につき
  都市計画提案(仮)上郷開発事業審査から忌避を求める陳情


(陳情項目)
1 東急建設の利害関係者と見られている菊本統委員は利益相反があると思われるので環
 境影響審査会の(仮)上郷開発事業の審査から忌避さるべきである。市長の見解を伺う。

2 同審査会における菊本委員の発言は利益相反行為に該当するため無効または取り消し
 とされたい。市長の見解を伺う。

3 菊本委員は審査会に欠席したにもかかわらず、東急建設が提示した資料について意見
 を述べ、事務局に代読させて結果的に他の出席委員の質問出来ず、傍聴者はカヤの外に
 置かれた。審査会公開の原則から外れ、密室の審査になった。市長の見解を伺う。

4 審査会は大抵定足数すれすれで成立し、傍聴者は定足数に達するまで小1時間待たさ
 れ、謝罪もない時があった。審査会の運営はこれでいいのか、市長の見解を伺う。

(理由)
 現在横浜市環境影響評価審査会において東急建設が都市計画提案している上郷開発
事業が審査されている。その審査会において地盤工学を担当する菊本委員は大規模盛土
の沈下が指摘されている深田地区の軟弱地盤について「最新の工法でやったところは液
状化の被害は出ていない。当該地区の盛土計画に問題はない。地盤沈下は問題ない。地
下水位も排水管を敷設するので問題となることはない」と言い切った。最初は事務局の代
読、2回目は弁解を含めて自らの発言である。明らかに地盤問題について幕引きを誘導す
る発言であった。開発事業者の東急建設にとっては願ったり叶ったりの安全宣言となった。
ところで審査会委員である菊本委員。東急建設の研究員と2回にわたり共同論文を執筆し、
また東急建設と共に特許申請を行うという東急建設とは浅からぬ縁であることが分かった
(資料別添)。おそらく氷山の一角である。地盤沈下は東急建設提案の大きな問題の項目
である。これを東急建設と利害を共にしているとみられる菊本氏が審査会委員として審査
したのである。「公正かつ適正な判断」が損なわれるとして禁じられている利益相反行為そ
のものである。そして懸念されたとおりの結論となった。この際氏の学識は問うまい。せめて
東急関係の審査だけは辞退するのが学者としてのモラルである。横浜市にも責任がある。
もし東急との関係を知っていて審査を委嘱したのなら、横浜市のアセス審査とは何なのか、
改めて審査会の存在意義が問われることになるだろう。陳情各項目について真摯な回答を
お願いしたい。
        
                                         以上


注:菊本委員の「忌避」に関しては24日付けブログの記事及び追記事項をご参照ください。
  (編集部)

上郷開発NO! アセス審レポート

アセス審の審査結果を疑う  東急建設と密接な関係?にある委員が審査を主導

もともとは民法の用語で利益相反という用語がある。利益が相反する立場を同一人が占めることは出来ない。裁判官が同時に原告であったり、被告であったりすることは許されない。それが法治国家のルールである。

既報のように現在横浜市環境影響評価委員会(アセス審)において東急建設が都市計画提案している上郷開発事業が審査されている。
その審査会において地盤工学を担当する菊本統委員(横浜国大准教授)は大規模盛土の沈下が指摘されている深田地区の軟弱地盤について「最新の工法でやったところは液状化の被害は出ていない。当該地区の盛土計画に問題はない。地盤沈下は問題ない。地下水位も排水管を敷設するので問題となることはない」と言い切った。

最初は事務局の代読(5月27日)、2回目は弁解を含めて自らの発言である。
明らかに地盤問題について幕引きを誘導する発言であった。開発事業者の東急建設にとっては願ったり叶ったりの「安全宣言」となった。
しかも、2回目となった6月17日の審査会に出席した菊本委員は特に発言を求め、「反対する団体がブログなどで地盤問題や液状化の危険性を指摘するのは周辺住民の不安を煽るものだ」と批判するとともに、「東急建設サイドだけではなく、開発に反対するNPOサイドから届けられた資料をも参照した」ともつけ加えたのである。

ところで審査会委員である菊本委員。東急建設の研究員と2回にわたり共同論文を執筆し(2013、2014 )、また東急建設と共に特許申請を行う(2013)という東急建設とは浅からぬ縁であることが分かった。若手の研究者として注目される氏にとっては、おそらく氷山の一角であろうが。

土木・建設・河川分野に限らず学問は現業である関連業界の研究者や現場と密接な関係があって当然である。それ自体をとやかく指弾するつもりはない。
しかし今回のアセス審査において地盤沈下問題は東急建設提案の主要な審査項目である。これを東急建設と利害を共にしていると見られる菊本氏が審査会委員として主導、審査したのである。「公正かつ適正な判断」が損なわれるとして禁じられている利益相反そのものであろう。そして懸念されたとおりの結論となった。(正式には30日の審査会で報告書が諮られる予定)

この際氏の学識・学説は問うまい。せめて東急建設関係の審査のうち土壌・地盤面だけは辞退するのが学者としてのモラルである。

この問題は横浜市にも責任がある。
横浜市は菊本委員の地盤問題の発言は無効として取り消すべきであろう。また、東急建設との関係を知っていて審査を委嘱したのなら、横浜市のアセス審査とは何なのか、審査の公平性・公明性とは何なのか、改めて審査会の存在意義が問われることになるだろう。

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 昨年の台風で盛土造成地の敷地が崩落した民家の写真
 (6月23日付け朝日新聞朝刊の社会面から)

追記―1 資料:菊本准教授らによる特許
特許については菊本准教授の教室のHPのプロフィール欄に4件の特許(出願中含む)を有していることが記載されている。しかし驚くのは共同出願人に東急建設の名があること。
 特許 http://www.cvg.ynu.ac.jp/G3/MamoruKikumoto/profile.html
1 菊本統,谷和夫,富樫陽太:原位置岩盤試験方法および試験装置,横浜国立大学(出願人),特願2013-148114,2013年7月.
2 菊本統,谷和夫,富樫陽太:三軸試験装置及び三軸試験方法,横浜国立大学(出願人),特願2013-244449,2013年11月.
3 菊本統,谷和夫,岡田哲実,高倉望,荻原啓太:ひずみテンソル算出システム,ひずみ計貼付方向決定方法,ひずみテンソル算出方法,及びひずみテンソル算出プログラム,横浜国立大学,電力中央研究所,東急建設(出願人),特願2013-251347,2013年12月.
4 菊本統,中村圭太,木谷憶人:不飽和土壌中の非水溶性液体の挙動解析方法,横浜国立大学(出願人),特願2014-109802,2014年5月.


■追記―2 資料:菊本委員の出席状況と地盤関連の意見の一部  23:30
上郷開発計画の審議が行なわれたのは2月18日~6月17日の計6回。このうちほぼ隔月で菊本委員は欠席&出席をし、3回出席したほか2回は文書で意見を寄せた。
・2月18日 欠席 *以下は事務局が読み上げた文書による意見
菊本委員より、東日本大震災では、特に集水地形や傾斜地に造成する谷埋盛土で甚大な被害が出ていることが報告されています。地下水位の低下や排水など地下水に関する対策、鋼管杭や補強土など傾斜方向への地盤の変位を抑える対策など、どの程度必要になってくると考えているか、どの程度の対策をとるのか確認させていただきたい、という意見です。
・3月5日 出席 *以下は当日の発言の一部
液状化について、臨海部の埋立地でよく起こるものとされていますが、水田や湿地を埋め立てた住宅街などでも被害は出ています。東日本大震災時には、小机駅周辺の湿地を埋めた住宅地で液状化がかなり発生しました。家屋が崩壊することはなかったものの、門扉が傾くなどの被害がかなり確認されています。
事業者資料30ページに、「事前に地盤調査等を実施し、対策工を検討いたします。」と記述されていますが、これは念入りに行っていただく必要があると思います。今時点で具体的な計画や考えがあれば教えてください。
・3月28日 欠席
・4月23日 出席
・5月27日 欠席
・6月17日 出席 
なお上記以外の発言は審査会の議事録を参照されたい。
 アセス審査会議事録


上郷開発NO! アセス審レポート準備号

「不安を煽るな」 とトンデモ発言! アセス審で菊本委員がブログ記事などを批判

17日(火)午前開かれた横浜市環境影響評価審査会(アセス審)で、出席した菊本委員(横浜国大、土壌工学)が上郷開発問題についての審査終了前に特に発言を求め、東急建設による計画案の地盤面(土壌工学関連)について安全とのお墨付きを与えたいわゆる「菊本調書」(市の職員が代読)に疑義を呈した5日付けブログの記事などや署名の会・守る会、瀬上沢基金などの反対運動を名指しする形で「周辺住民の不安を煽るものだ」と批判しました。

本ブログは瀬上沢緑地の開発に反対する立場から事業計画の様々な問題点を指摘、また開発計画を環境影響評価の面から審査するアセス審の審議のあり方についてもコメント投稿を紹介する形で市民運動の立場から疑義を呈してきましたが、こうした場で有力な審査会メンバーが市民運動の活動や主張を取り上げ「不安を煽るものだ」と非難することは、公聴会におけるヘイトスピーチの放置&黙認?同様、きわめて異例です。

この日は署名の会および守る会それぞれの代表世話人や瀬上沢基金の代表者など十数名が傍聴していました。
アセス審は次回6月30日には上郷開発問題に関する報告書をまとめる意向とされているだけに、上郷深田地区の開発の問題点をあらためて浮き彫りにする意味で、5日付けブログでも紹介した「地盤災害は土地の歴史と密接な関係」と題する菊本委員自身の講演の記録、またとり急ぎ17日の審査会を傍聴した市民のコメントを紹介します。

資料1:地盤問題に関する菊本准教授の見解
https://docs.google.com/file/d/0B-OH0lM_Q0oEUzhRbUdkd1JtRnc/edit?pli=1

資料2(投稿コメント):市民に不安を煽る?  2014-06-20 00:01 by 「Tree Hugger」さん

6月17日のアセス審査会を傍聴した。

菊本委員は、このブログを名指しし、「自分が開発にお墨付きを与えたように書かれているが、アセス審査会として軟弱地盤は問題がないと判断しただけである。」と述べ、また「緑地保全を訴える団体が、ホタル保護など採りあげるならともかく、軟弱地盤問題を採り上げ不安を煽るのはおかしい」とまで言及した。

アセス審査会が開発計画地の軟弱地盤について問題なしとすれば、都市計画提案評価委員会において、提案を採択する要件が整ったこととなる。アセス審査会は提案の採否を決める立場にはないかもしれないが、採択への道は開いたこととなる。

また、緑地保全を訴える市民団体が、横浜市が国交省の指示により公表した「大規模盛土造成地の調査図」に含まれている開発計画地の軟弱地盤への造成に対し、一般市民感覚として不安を抱くのは極めて自然な事である。

菊本委員が、地盤工学の専門家として昨年行った講演会において地盤災害から身を守るための4ケ条を示し、
(1)どんな土地か調べましょう
(2)引っ越しましょう
(3)災害に強い家に変えましょう
(4)とにかく逃げましょう土地柄を調べて
と一般論として述べているのは、現にその地に住んでいる人に対し不安を煽っていることとなる。

この開発計画地の軟弱地盤については、自分が調べて問題なしとしたのなら、講演会で一般論を述べる時には、「菊本がOKしたところは問題ないが」と断る必要があろう。

緑地保全団体は、未だ住民が住んでいない市街化調整区域の開発について、これから検討されるにあたり、安全性に懸念のある軟弱地盤への造成をしないよう訴えている。
菊本委員が緑地保全団体が、埒外の軟弱地盤問題を採り上げ、未だ住民の存在しない開発計画地について不安を煽ったというのならば、彼は講演会で地盤問題の専門家として、まさしく実際住んでいる人たちに向かって不安を煽ったこととなるが、どう釈明されるのか。

これについて、菊本委員のお答えをいただきたいものである。

上郷開発NO! ホタル観賞の季節に(速報+続報)

ホタル求め、2,500人余!  守る会、夜の瀬上現地で保全の訴え

13日の金曜日! あいにくこの日は望月(満月)で、遠い夜空には煌々と輝く月がありましたが、東急建設による開発事業計画で揺れる瀬上沢にはホタル観賞の市民がどっと繰り出し、短いいのちを精一杯に生ききろうと水辺や漆黒の木陰を遊弋(ゆうよく)するホタルたちもびっくり?するほどでした。

「守る会」の街宣チームから最新の「瀬上沢だより」が届きました。

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暗い街灯の下で熱心にパネルの訴えを読む市民
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子どもたちもたくさん署名コーナーを訪れました

「今夜のホタル署名の様子をご報告いたします」
もの凄い人出でした! とにかく驚きました。こんなこと初めてです。
(チーム最古参の)YTさんが、鎌倉アルプス銀座に次から次へと人が繰り出してくるのを、「雲霞のごとく現れる」とおっしゃったことがありましたが、今夜の瀬上はまさに雲霞の如き人の波でした。

大人数の団体やことものグループも多く、信じられないでしょうが、TTさんの見立ての2,500人もあながちオーバーではないくらいです。(署名活動を)2年間やっていて最高の来客(?)数でした。
しかも、署名リピーターの割合がとても少なくて、必死に対応してもとても処理しきれず折角カメラも持っていきながら、撮影どころではなくて、ピークの写真は撮れませんでした。

一段落してやっと写せる状態になった(寂しく感じるほど人が少なくなった)ときの写真が添付の7枚です。
2年も同じ場所で署名集めをしているので、今夜はリピーターが殆どだろうとの予想は見事に外れました。署名数はITさんが報告して下さいますが、こちらの人数がもっと多ければ署名の数は2倍は行けただろうと思います。(OT)

⇒⇒続報(6/14)
土曜の夜の瀬上沢小川アメニティ沿いの散策路は前日13日に続き「瀬上沢ホタル銀座」とでも表現すべき混雑ぶりで、曇天にも恵まれホタルの遊泳も多く、そこここで親子連れの子だもたちの感動の声があがりました。
夕刻からこの日の飛翔頭数調査にあたっていた「ホタルを守る会」の関係者によれば、今季のホタルのピークは先週10日(火)の夜とのことですが、この日も夕闇が濃くなるにつれ横堰から瀬上池にかけて幻想的なホタルの輝きが広がりました。
最新の気象情報では今夜も曇天の見込み。ワールドカップ観戦で疲れた体とココロ?の気分転換をかねて瀬上沢へ出かけてみませんか? 
なお横浜栄高校グラウンド下、猿田遺跡の由来を記す掲示板前では「上郷・瀬上の自然を守る会」の緑地保全を訴えるキャンペーンが行なわれています。横浜市に対してあらためて上郷・瀬上の自然環境の全面保全を決断させるために、ぜひご支援・ご協力ください。/span>

上郷開発NO! アセス審査、次なる課題?

「アセス審査の問題点」を糺す ~アセス審レポートへの投稿から~

『盛土造成「問題ナシ」?』と題する6月5日付けのアセス審査会レポートに対しても、会の有力メンバーである「acts29」さんからコメントが寄せられています。

アセス審査会の「談合体質を糺(ただ)す」というもので、公聴会に向けた『「横浜市の不作為」を糺す』と同日に投稿されています。
来週17日(火)の午前10時開催に迫った横浜市環境影響審査会の平成26年度第3回審査会。
事務局である環境創造局のHPで確認すると、今回も 「上郷開発事業に関する修正届」問題が議題としてあげられています。何が問題か? コメントの問題提起を紹介します。


アセス審査会断想 談合体質を糺す  by 「acts29」さん

公開が原則の環境影響評価審査会。
なぜ公開が原則なのか。審議が市民に公開されることにより民主主義が担保されるためである。
ところが5月の審査会では地盤工学専門の菊本委員は欠席し、環境影響評価課の佐藤課長が同委員の見解を代読し、深田地区の地盤沈下は大きな問題がないとして幕引きを図ろうとした。
課長は大学の研究室に東急提出資料を持参して説明してきたという。何を話し合ったのか。地盤沈下問題は上郷開発問題では最も重要な項目であるにもかかわらず、東急建設が逃げまわっていた課題。審査会ではこれから本格的議論が開始される大切なタイミングであったが、それがあっさり外された。
役人が操作する典型的な密室での話合い。これでは審議が市民に公開されるという本来の制度的な意味がまったく見失われてしまうのである。アセス課も菊本委員も公開の意味について何も考えていないことがよくわかる。
審査会はいつも定足数ぎりぎりで成立し、いつぞやは成立するまで傍聴者は40分余り待たされた。陳謝の一言もなし。
公開の意味を忘れた一部委員の談合体質と環境行政すら業者寄りとなるどうしようもない横浜市政の体質を糺すため是非傍聴に出かけたい。

■この問題の経緯(解説)
アセス審査会は多岐にわたる審査項目に対応するため佐土原会長(都市環境工学)、奥副会長(環境法・行政法)、菊本委員(土壌工学)など専門分野毎の計16名の委員で構成されています。
上郷問題については2月の平成25年度第7回審査会はじめ各月の会合で、盛土・液状化・地盤沈下など地盤面の特質はじめ交通関連、さらに景観や水害、大規模造成による動植物への影響など多分野の問題点が審議されてきました。
しかしコメントで指摘されているように、5月の審査会では事務方から当日欠席した菊本委員の見解を紹介する形で造成の前提である地盤面の諸問題について実質的には審査の終息?を思わせるような報告が行なわれたのです。
会議録によれば、菊本委員は3月の段階で「事業者資料をみると液状化の心配はない、盛土についても特に心配はないような印象を持った……」と述べており、いわば事業者である東急建設サイドの補足説明&資料を含めて「持論の再確認」を行なったのでしょうが、それに対してこれまで様々な質疑を行なってきた他の委員からの質問や意見が結果的に封じられ?皆無であったことが「談合体質」として指摘されたものです。

また「傍聴者は40分待たされた…」との指摘があったのは3月28日午後の会合(H25年最後)。
当初出席予定の2委員が欠席したため、定足数に達する8名目の委員の大幅な遅刻(45分!)を延々と待って2時15分にようやく開会。しかし当日傍聴した11名の市民に対しては詳しい経過説明やお詫びの言葉は全くなかった。

6月17日の会合でこの問題を含めどういう審議が行なわれるか注目したいと思います。(ブログ編集室:M&M)

注:傍聴は25名。当日9時45分までに直接市役所本庁舎近くの会場へ。詳しくは建築局都市計画課のHPを参照ください。アセス審査会

上郷開発NO! 公聴会問題その後

「横浜市の不作為」を糺す  ~公聴会に関する投稿から~

既報のように、5月9日(金)付けで署名の会の調査チームは「横浜市の保有する情報の公開に関する条例第6条第1項の規定」に基づき、20日夜に行われた公聴会に向けた公述申出書の全ての閲覧及びその県市町別の統計データ、さらに公述人選定に係る抽選会のベースとなった賛否A~E別の分類などに関する行政文書の一式の開示請求を横浜市長宛てに行なっています。

通常は2週間で開示の是非(公開非公開、一部公開など)について何らかの通知がもたらされるのですが、実は同月21日付けで市長名による「開示決定等期間延長通知」(3週間延長)が届いたまま、いたずらに1カ月が過ぎました。その理由は「文書が大量であり、判断に日時を要するため」。

そんな折、公聴会当日の異様な雰囲気を記した24日付けレポート「開発賛成派の公述概要と問題点 資料:9名は何を主張したのか」との記事のコメント欄に昨10日(火)夕、注目すべき意見が投稿されていました。公聴会当日の横浜市の対応を「不作為」として厳しく問いただす内容です。

ここに全文を転載紹介し、併せてこの問題の経緯について簡単にお伝えします。


公聴会断想 横浜市の不作為  by「acts29」さん

公聴会の発言録はいつ市のHPで公開されるのだろうか?
5月20日夜に桜井小学校で開かれた横浜市主催の公聴会。そもそも公聴会とは市政推進のために市民から意見を聴く公式会合のことである。が、多くの傍聴席は背広姿が占めていた。東急関係の社員らしい。責任者の今井氏もその中にあった。

東急建設のパンフレットをまる写しにしたような発言と地権者の金銭欲丸出しの発言ばかりが続く。まさに「東急建設の東急建設による東急建設のための公聴会」である。この雰囲気に調子に乗った公述人から「開発反対派は死ね」とか「開発反対派は地球から消えろ」とか驚くべき問題発言が飛び出した。

横浜市が主催するれっきとした公聴会という公けの場で公述された発言である。司会進行の佐藤都市計画課長はこの発言を制止することもなく、また発言を不適切とする見解もなかった。

こうした発言が公序良俗に反し人格権を否定するものであることについて無感覚であることに唖然とせざるを得ない。こうした発言は無効とするか削除すべきであるが、市に問い合わせるとそういうことは考えていないという。鈍感としか云いようがない。驕れる東急と鈍感横浜市の合作があんな暴言がまかり通るゆがんだ公聴会を生みだした。市はどんな議事録を作成するのか、見ものである。

 編集部注:公聴会主催は横浜市建築局の都市計画課。
        公聴会開催の経緯および公述内容の要旨などが同課のHP上で公表される。
 
      http://www.city.yokohama.lg.jp/kenchiku/kikaku/cityplan/kocho/

経緯(不分明な情報開示請求の扱い)
ところが先週末、他ルートから公述申出人は栄区が22%、港南区34%、その他45%という情報が届きました。
自然環境保全を求める市民の声の熱さについては2度にわたる署名活動を通して私たちも実感していますが、それでも郊外である上郷・瀬上沢緑地に関する平日夜の公聴会に出席し発言を求める栄・港南両区以外の市民が45%もいたということは驚くべき数値です。

横浜市民? それとも市外・県外の方? あるいは地権者を束ねる東急建設の関係者?
特定個人の表現の自由やプライバシーを尊重すべきであることは言うまでもありませんが、それらの方々の申出書に書かれた「述べようとする意見の要旨」とはどのようなものだったのか?

延長通知による期限は今週末13日です。
私たちの開示請求に対して公聴会事務局がどう答えるか、また公聴会当日の「ヘイトスピーチ」?についてどういう形で記録に残すか、公聴会のあり方そのものを考え直すためにも都市計画課からの連絡があり次第、ご報告します。

資料:公聴会の事務局である建築局都市計画課によれば申出件数2,518件(有効人数は2,478名)、その内訳は次の通りです。このデータに基づき公述人の割り振りが決められました。
 A: 1,895(開発賛成)   B: 511(開発反対)  C:45(自然・緑) 
 D: 12(要望関係)  E: 15(質問)

2014瀬上のホタル観賞の手引き2(速報&続報)

一気に瀬上池まで遊弋(ゆうよく)  9日(月)夜のレポートが届きました!

瀬上沢通信員のIさんから最新のレポートが届きました。
なぜ私たちが東急建設による「上郷開発事業計画」に反対し、瀬上沢緑地の全面保全を求めているか、ぜひ初夏のこの時期に現地を訪れ、豊かな自然の営みに触れてみてください!

ホタルの様子を見に行ってきました。 
驚きました、既に栄高校下から瀬上池に至るまで、沢山発生しています。
雨の前の暑さで羽化が進み、その後の雨で一時に発生したものと思われます。

雨上がりを待ちかねて、人もウィークデーにしてはたくさん見に来ていました。

なおホタル観賞の手引きとして下記のサイトをご紹介します。
http://www.tokyo-hotaru.com/jiten/ecology.html
「東京にそだつホタル」と題するホタルの百科事典


■■ホタル観賞の手引き:続報■■
10日(火)の朝、小川アメニティ沿いに瀬上池まで歩き、初夏の瀬上沢の自然を切り取ってきました。
あいにく夜は雨のためホタル観賞はできませんでしたが、池の下広場の紫陽花や田植えの終わったばかりの水田など、昼間の情景もぜひ観察にお出かけください。

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例年ホタルの乱舞が見られる瀬上市民の森の入口近く
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昨年の大雨で崩落した現場はまだ痛々しい絆創膏を貼った状態です
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もう早々と田植えが終わった水田
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池の下広場の紫陽花はまだ咲きそろう前の状態です
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梅雨時の瀬上池はいちだんとみずみずしく輝きを増しています

2014瀬上のホタル観賞の手引き

ゲンジボタルの遊弋が始っています! 2014観賞の手引き

編集の都合で本文記事の片隅のコメント欄に掲載していた「2014ホタル観賞の手引き」を再録します。

東京地方の大雨警報とはいささか状況が異なり横浜南西部は午前中にちょっとぱらついた程度の降り。このまま曇り空が続けば、ホタルそして瀬上池下の紫陽花(あじさい)の観賞に最適の時を迎えるのですが、さてどうでしょうか? 
*気象情報によれば今日明日は曇り、明後日以降は曇り時々雨となっています。

2014瀬上のホタル

気象庁が5日、「関東甲信地方も梅雨入りしたと見られる」と発表したそうです。平年より3日、そして昨年よりも5日早いとか。
で、まさにグッドタイミング! 瀬上沢通信員の I さんから2014ホタル観賞の第1報が届いていました。
あいにく低気圧の影響で東日本でも今夜から明朝にかけて強く降る可能性があり、土砂災害や川の増水などに注意を呼びかけているそうだし、週末は雨模様なので、残念ながらホタル観賞は週明けまでお預けになりそうですが。

2014ホタル通信 by 瀬上沢通信員 2014.06.04

ゲンジボタルは、山手学院入口の押切橋より下ですでに出ています。
明日からの雨で発生数が増えて、次週9日ぐらいから1週間ほどがピークと思われます。ウィキペディアの記述が正しければ、2012年の瀬上沢のゲンジボタルの発生数、一晩で1300頭は、山口の1155頭を抜いて全国第2位となります。
ダントツ1万6020頭の辰野のホタルは観光用に外から持ち込んだものであり、ゲンジボタルの移入問題のやり玉に上がっています。
瀬上のものは正真正銘、瀬上沢の固有種で発生数日本1位ということになります。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kankyo/mamoru/kenkyu/shiryo/youshi/h23/kyoku7.pdf
横浜市環境科学研究所「横浜市内のゲンジボタル数個体の遺伝的多様性について」


ホタル観察の心得
 *一昨年6月の「ホタル観察の心得」を引用しました。

ホタルは一瞬の光芒そのもの……そのいのちは光を放つようになってからわずか1~2週間前後と、儚い生き物です。そんなホタル観賞に適した日は湿度が高く、曇り空の日や新月の暗闇の無風の日、時間は夜8時~9時頃に活動的になると言われています。

今年ももうその時期に入っているのですが、あいにくの大雨で、9日(月)の夕以降が見ごろとなるようです。もっとも月の暦を見ると新月は月末なので、「曇り空」の日?
お出かけの方はぜひ情報をお寄せください。

上郷開発NO! アセス審査会レポート

盛土造成「問題ナシ」?  アセス審、市民の危険性指摘にどう答える?

「六日の菖蒲」とは、タイミングを失して役に立たないことのたとえ。月こそ異なれ、今日はもう6月5日。アヤメは既に盛りを過ぎ、このところの暑さで夾竹桃はじめ夏の花が咲き出しているのですが、遅ればせながら5月27日(火)に開かれた市の環境影響評価審査会(アセス審)のレポートを。

東急建設による1月17日の「都市計画提案」提出を受け、横浜市環境影響評価審査会(佐土原聡会長)は2月18日の平成25年度第7回審査会以降、上郷開発事業に関する環境影響評価の「修正届」に基づく審査を急ピッチで行ってきましたが、5回目となる5月27日の平成26年度第2回審査会では、東日本大震災がらみでこの間の審議で幾人もの委員から指摘されてきた大規模な盛土造成が環境に及ぼす影響についてほぼ終息?と思わせる発言のとりまとめが行われ、17日(火)午前に予定されている次回審査会での取り扱いが注目されます。

27日午前10時開催の審査会の議題は2つ。
初めに磯子駅東側、首都高速湾岸線沿いの工場地帯に建設予定のコンクリート廃材等のリサイクルセンター(約1000トン/日)について、計画段階配慮書の事業者側説明と質疑が1時間にわたり行われ、上郷開発問題の審査に入ったのは11時。

東急建設が補足資料として新たに提出した①オオタカの事後調査について②盛土造成について③交通量調査及び予測・評価、の3点について駆け足の質疑応答が行われ、「5回の審議でだいぶまとまってきた。交通問題以外はおおむね終了……」という趣旨のとりまとめ発言があり45分で閉会となりました。

東急建設による上郷開発事業の主たる宅地造成予定地である深田地区の問題点については私たちが早くから指摘、審査会でも盛土造成による液状化や地盤沈下などの危険性をめぐり様々な質疑が行われてきましたが、この日は市の担当係員が欠席の菊本統委員の書面による「見解」を読み上げ、他の委員から異論は出ず、出席していた東急建設の今井プロジェクトチームリーダーほか全5名のスタッフが思わずニンマリ(?)する場面も見られました。

菊本委員の見解の要点は次の通り。
・(東日本大震災で)液状化被害のあったところは仙台でも古い造成地で、最新の工法でやったところは被害は出ていない。
・今回の事業予定地では崩落の可能性はない。盛土計画に問題はない。
・段階的に工事が施工されるので状況は変わる。
・地盤沈下については問題がない。
・排水管を敷設するので地下水位も問題となることはない。

舞岡上郷線西側、深田地区における最高14メートルにも及ぶ盛土による大規模な宅地造成工事について、環境アセスの一要素である土木工学上は「問題ナシ」という審査結果を予測させる見解です。

地盤災害は土地の歴史と密接な関係(菊本)
しかしながら、そもそも市街化調整区域の緑地として維持されてきた深田地区を市街化区域に編入し、大規模造成を行うことによって新たに住宅や医療施設・商業施設をつくることの合理性や安全性について全く「問題ナシ」ではないことは明白です。

菊本委員は横浜国立大学の都市イノベーション研究院准教授なのですが、そのHPを開くと、大学と読売新聞の共催による公開講座「横浜の地盤災害と防災」における講演(2013年11月)の概要が紹介されています。そこにはこう記されています。

土地には歴史や背景があります。
地盤災害はその土地の“背景”に大きく関わります。
まずは横浜のこれまでの移り変わりを確認しましょう。  ……

地盤災害から身を守るための4ケ条
(1)どんな土地か調べましょう
(2)引っ越しましょう
(3)災害に強い家に変えましょう
(4)とにかく逃げましょう

(地の利の悪い)危険な土地は引っ越しましょう。(完璧な対策)
大災害の後「ここは住まない」と決めても、徐々に人が集まる。
そして天災は忘れた頃に…

https://docs.google.com/file/d/0B-OH0lM_Q0oEUzhRbUdkd1JtRnc/edit?pli=1

また菊本准教授のHPのトップにはこうあります。
2014年6月
既往の地盤工学や土質力学の限界を克服する新たな課題に挑戦します。


たしかに最新の知見や土木工学の最新技術によれば、危険な土地の地盤改良や災害に強い「強靭なまちづくり」をめざすことは可能かもしれません。しかし、人口減社会においてそうした挑戦はまず既成市街地の危険箇所において実践すべきではないでしょうか……?

液状化災害の地理的特徴(小荒井) 
他方、液状化と地理的な特質との関係については、別の専門家による次のようなレポートも見つかりました。

国土交通省 国土地理院 
地理地殻活動研究センター 地理情報解析研究室長 小荒井衛

液状化被害地域の地理的特徴のまとめ
・東日本大震災で液状化被害の大きかった箇所は、埋立地、干拓地、旧河道など、昔の水部を埋めた場所であった。
・災害に備えるためには、自分の住んでいる土地が災害に対して弱いのかどうかをきちんと知ることが重要である。(例えば、液状化しやすい土地なのか、しにくい土地なのかなど)
・液状化しやすい土地かどうかは、その土地の成り立ちを知れば、概ね把握することができる。
→土地の成り立ちを知るには
・古い地図や空中写真(時系列地理情報)や、地形分類情報が極めて重要である。
・これらの土地の成り立ちを知る地理空間情報は、国土地理院のHP等で容易にアクセスでき、閲覧が可能である。

なお詳しくは小荒井さんのレポートほかを直接ご覧ください。
http://www.gsi.go.jp/common/000071150.pdf
http://www.gsi.go.jp/common/000062382.pdf


■お知らせ=2014瀬上のホタル観賞の手引き

都合によりホタル観賞に関する情報は本ブログの「掲示板」および5月25日付け記事の「コメント」欄に掲載しています。左側の該当文字をクリックし、お読みください。(M&M)
プロフィール

上郷/署名の会

Author:上郷/署名の会
横浜7大緑地の1つ「瀬上市民の森」に連なる瀬上沢はホタルの自生地として知られ、貴重な動植物が生息する自然の宝庫です。またみどり豊かな里山風景を今に残し、古代の製鉄遺跡や江戸時代に使われた横堰などの文化遺産も眠る横浜市民共有の財産とも言うべき緑地です。
その瀬上沢に大規模な上郷開発計画が浮上したのは2005年。瀬上沢を愛し、それぞれに保全運動をしてきた市民は、2007年6月に「上郷開発から緑地を守る署名の会」を結成、開発計画の中止と緑地の全面保全を求める活動を開始し、同年12月、市内全域はもとより全国各地から寄せられた92000筆あまりの署名を添えて横浜市長と市議会に陳情書を提出しました。
2008年9月、横浜市都市計画審議会は計画を承認せず、「上郷開発事業」は中止となりました。しかし地権者でもある開発事業者・東急建設は引き続き「開発の意思」を表明。2012年1月、ついに第3次開発計画の事前相談書を横浜市に提出しました。私たち「署名の会」はあらためてこの開発プランの問題点を指摘、瀬上沢の全面保全を求めて新たな活動を開始しました。
そして2014年1月に始まった新たな動きがいま地域の住環境・自然環境を揺るがす重大な岐路に……。

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