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上郷開発NO! 「大桑新聞」批判-2

郊外部のまちづくりを否定? おかしいぞ大桑流コンパクトなまちづくり論

横浜市建築局都市計画課が9月1日付けでHPに公表した施策ガイドで、いわゆる上郷開発関連の都市計画案の縦覧及び意見書の受付を行う時期は9月下旬~10月上旬予定とありました。

そんなタイミングで大桑正貴議員が市政報告及び政務活動費の収支報告を目的に発行・配布した『大桑新聞』第178号(同9月号)は、横浜市による動きと連携するかのように開発賛成の持論を載せました。

 ■資料:大桑新聞178号(2017.9) 1面
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1面はいつもながらの笑顔?と横浜市長選挙の投票率など。
で2面は、7月分収支報告(広報費439909円、会議費0円ほか)、新市庁舎建設問題、横浜美術館改修問題のほか「上郷開発について」と題する以下のような意見を掲載。

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ご注意ください!! 
ここで何が問題か。10月発行・配布の「大桑新聞」179号で大桑議員は東急建設による上郷開発計画があたかもそこに住む住民主体のまちづくりの一環であるかのようなフェイクニュース(偽情報)を載せ賛成論を展開したのですが、実はこの178号でも「コンパクトなまちづくりを進める上で必要な開発」「栄区内での住替えも進むのではないかと期待」などと、郊外部における高齢化や空き家増大、人口減といった喫緊の社会経済情勢への対応策を検討する区や地元住民など関係者の努力に水を差すようなトンデモ見解を載せているのですね。

 上郷開発について 注:上記178号2面から。赤字はブログ制作本舗
 これまでも何度か書いている上郷開発についてですが、私は、コンパクトなまちづくりを進める上で必要な開発だと考えており、駅近くに住宅地(今回は商業地なども含む)ができることによって栄区内での住替えも進むのではないかと期待しています。
 今後、人口が減少していく社会において、できるだけ駅から近い場所に、多くの方が住むことによって、インフラ(道路や水道など)にかかる経費を抑え、区民の方が歩いて買い物などに行けるという状況を作ることが大切だと考えています。
 また、私は、相続や経営者の交代などで、保全されていた緑地が売却され、建物が建つなどの例を見てきています。今回の開発に伴い、円海山に続く多くの緑が横浜市に寄付されたり、買い取られるというのは、とても大きなことだと考えています。


――それでは、最寄りの拠点駅である港南台駅から上郷開発予定地以遠、たとえば上郷町、東上郷町、庄戸、長倉町、野七里など昭和40年代~50年代にかけて開発された郊外住宅地から「住替え」が進むことが区民にとってベスト・チョイスとでも言うのでしょうか。

大桑議員はここで「できるだけ駅から近い場所に、多くの方が住むことによって、インフラ(道路や水道など)にかかる経費を抑える」と書くのですが、現状では開発予定地とされる舞岡上郷線の西側エリアは市街化調整区域の緑地でむろんインフラ・ゼロ。国の国土利用計画の改定方針に逆らい、仮に開発計画が認められ大規模な埋め立てによって宅地造成を行い市街化区域に編入されるとしても、深田あるいは猿田という字名(あざな)が示す低湿地であるだけに当初のインフラ整備に要する経費は莫大です。

しかも大桑新聞の主張は区や有識者、地元自治会&町内会長らが2年余にわたる協議を経て本年3月に策定した「上郷東地区のまちづくり構想」と真逆の方向を向いているのですね。同構想は次のように上郷東地区を位置付け、開発プランを掲げます。

栄区上郷東地区は、緑に囲まれた自然環境にとても恵まれた地域です。
一方で住宅地においては、少子高齢化や人口減少が進み、交通も不便であるなどの課題を抱えており、地域の方々が安心していきいきと居心地よく住み続けることができるまちづくりが求められています。あわせて、地域の資源や魅力を活かし、若い世代の新規居住を促進する取組も必要です。
 *栄区HP「郊外部(上郷東地区)のまちづくり」から引用。
http://www.city.yokohama.lg.jp/sakae/guide/machi/kougaibu/ .jp/sakae/guide/machi/kougaibu/

 資料:新しい戸建て住宅地への変化のイメージ

プラン

注・栄区のHPによれば、郊外部のまちづくり構想の対象範囲は栄区の「上郷東地区」の区域、概ね480 ha の範囲。
上郷町、東上郷町、庄戸(庄戸1~5丁目)、長倉町、上郷ネオポリス(野七里1、2丁目)の5ブロックからなる住宅市街地で、栄区の東部~南東部に位置し、環状4号線に沿って昭和40〜50年代に開発された住宅地が多い地区。
プロフィール

上郷/署名の会

Author:上郷/署名の会
横浜7大緑地の1つ「瀬上市民の森」に連なる瀬上沢はホタルの自生地として知られ、貴重な動植物が生息する自然の宝庫です。またみどり豊かな里山風景を今に残し、古代の製鉄遺跡や江戸時代に使われた横堰などの文化遺産も眠る横浜市民共有の財産とも言うべき緑地です。
その瀬上沢に大規模な上郷開発計画が浮上したのは2005年。瀬上沢を愛し、それぞれに保全運動をしてきた市民は、2007年6月に「上郷開発から緑地を守る署名の会」を結成、開発計画の中止と緑地の全面保全を求める活動を開始し、同年12月、市内全域はもとより全国各地から寄せられた92000筆あまりの署名を添えて横浜市長と市議会に陳情書を提出しました。
2008年9月、横浜市都市計画審議会は計画を承認せず、「上郷開発事業」は中止となりました。しかし地権者でもある開発事業者・東急建設は引き続き「開発の意思」を表明。2012年1月、ついに第3次開発計画の事前相談書を横浜市に提出しました。私たち「署名の会」はあらためてこの開発プランの問題点を指摘、瀬上沢の全面保全を求めて新たな活動を開始しました。
そして2014年1月に始まった新たな動きがいま地域の住環境・自然環境を揺るがす重大な岐路に……。

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