緑地保全チーム:フィールドワーク第4弾
鎌倉広町緑地を歩く 速報
モノレール西鎌倉駅から徒歩で約10分、新鎌倉住宅地の奥に広がる60ヘクタールもの「広町緑地」。
昭和40年代後半から、大手デベロッパーやゼネコンが開発事業の手続きを進めていたのですが、周辺住民らによる粘り強い保全運動が効を奏し平成12年7月、市の緑政審議会が都市公園法に基づく「都市林」として保全すべきとの方向性を打ち出しました。
その後、平成15年12月には神奈川県と鎌倉市などが約37ヘクタールを先行取得、「都市林」として自然環境を歴史的資源とともに保全することが決まり、現在、平成26年度末の部分開園をめざし整備事業が進められつつあります。
3月6日(土)の午後、保全運動の中で大きな役割を担ってきたNPO法人「鎌倉広町の森市民協議会」の家原義靖理事長、大屋進副理事長(前理事長)のお二人に案内していただき現地を歩きました。

あいにく午後から本降りとなったこともあり、この日は広町の森入口ゾーンから御所谷ゾーンそして竹ケ谷の森ゾーンへと早足で一巡りしましたが、冬枯れの里地里山のいたるところで春の芽吹きが感じられ、まさに市街地の奥深くに残された別天地でした。


広町の森入口の目の前に広がる御所谷の田や畑
鎌倉山、七里ガ浜、そしてモノレール沿線の住宅地に囲まれ、ほぼ手付かずの自然が残った「広町緑地」とは?
鎌倉広町の森は複数の谷戸が存在し、多様な湿地環境を形成され、そのため良質な樹林を含み、二次林、自然林、植林、サクラ林、ハンゲショウ、キブシ、ミズキ、ハゼの木、オニシバリ等多様な植物群落が温存されている。
それによって生き物にとって良好な環境となっており生態系上位種であるフクロウ等が確認されている。動物は哺乳類、鳥類、両生類、昆虫、魚類、底生動物等で多くの種の生息が確認されている。
哺乳類:貴重種としてカヤネズミ、ノウサギ、タヌキ
鳥類:食物連鎖の上位種であるオオタカやフクロウ、また多くの渡り鳥が確認されている
昆虫:湿地に見られる種が比較的多く、ゲンジボタル・ヘイケボタルが生息
魚類:貴重種のホトケドジョウ底生動物:一般種。span>
――(市民協議会のHPから)


植林後放置された杉の林。奥では崖崩れも…

杉林の某所ではシイタケ栽培の実験中


御所谷のシンボルツリーという大榎(えのき)

水量も豊かな小川ですが水質に難があるそうです

ぬかるんだ小道。谷戸を歩くには長靴が必携です

古木の枝には「きくらげ」がびっしり!

ところどころ石積みの護岸があります

水質浄化用の池は5月に菖蒲が見事とか

のんびりと泳ぐアイガモ?は雑草や害虫の駆除担当?

竹ケ谷ゾーンに向かう左手にはウルシの林があります

やれやれ、ようやく雨もあがりました

残念ながら「竹ケ谷城址」の痕跡には出会えず
広町緑地は古都鎌倉の3大緑地のうち最大規模でありながら、いわゆる都市公園的な人工的整備を排し里地里山としての自然の姿を残すかたちでの保全をめざしているそうです。そしてその維持整備活動の担い手が市民協議会はじめ一般市民。
市民協議会には「田んぼの会」「畑の会」「森の会」「自然観察の会」「散策路の会」の5つのグループがあり、鎌倉市とも緊密な連携の下に、多くの市民(なんと1000人以上の会員がいるそうです)が自然とのふれあいを楽しんでいるそうです。
新緑の頃に再訪し、今度は竹ケ谷城址方面や富士山の眺望が見事という「峯山」方面を歩こうということでこの日の現地学を終えました。その後、近くのレストランを会場にお二人から広町緑地が「都市林」として保全されることになった経過や保全運動などについて意見交換を行い、瀬上の保全運動についても貴重なアドバイスをいただきました。

再訪シーンを先取り。緑あふれる新緑の頃?(市民協議会のHPから借用)
3月15日に緑のセミナー開催
なお、この日私たちをガイドしてくださった家原さんが理事長である「鎌倉広町の森市民協議会」は同じ市民活動グループである「かまくら緑の会」と共催で3月15日(月)に公開講座を開催、家原さんも講師役をつとめることになっています。以下、その概略。
テーマ:「山の緑と町の緑」~広町の緑と若宮大路の緑~
日時:2010 年3 月15 日(月)13 時30 分~16 時
場所:鎌倉生涯学習センターホール
講師:市民協議会理事長家原義靖、かまくら緑の会理事長高柳英麿ほか
その他:先着260 人、資料代:500 円 後援:鎌倉市
■参考資料:関連コラム 「広報かまくら」2003年8月15日号から

モノレール西鎌倉駅から徒歩で約10分、新鎌倉住宅地の奥に広がる60ヘクタールもの「広町緑地」。
昭和40年代後半から、大手デベロッパーやゼネコンが開発事業の手続きを進めていたのですが、周辺住民らによる粘り強い保全運動が効を奏し平成12年7月、市の緑政審議会が都市公園法に基づく「都市林」として保全すべきとの方向性を打ち出しました。
その後、平成15年12月には神奈川県と鎌倉市などが約37ヘクタールを先行取得、「都市林」として自然環境を歴史的資源とともに保全することが決まり、現在、平成26年度末の部分開園をめざし整備事業が進められつつあります。
3月6日(土)の午後、保全運動の中で大きな役割を担ってきたNPO法人「鎌倉広町の森市民協議会」の家原義靖理事長、大屋進副理事長(前理事長)のお二人に案内していただき現地を歩きました。

あいにく午後から本降りとなったこともあり、この日は広町の森入口ゾーンから御所谷ゾーンそして竹ケ谷の森ゾーンへと早足で一巡りしましたが、冬枯れの里地里山のいたるところで春の芽吹きが感じられ、まさに市街地の奥深くに残された別天地でした。


広町の森入口の目の前に広がる御所谷の田や畑
鎌倉山、七里ガ浜、そしてモノレール沿線の住宅地に囲まれ、ほぼ手付かずの自然が残った「広町緑地」とは?
鎌倉広町の森は複数の谷戸が存在し、多様な湿地環境を形成され、そのため良質な樹林を含み、二次林、自然林、植林、サクラ林、ハンゲショウ、キブシ、ミズキ、ハゼの木、オニシバリ等多様な植物群落が温存されている。
それによって生き物にとって良好な環境となっており生態系上位種であるフクロウ等が確認されている。動物は哺乳類、鳥類、両生類、昆虫、魚類、底生動物等で多くの種の生息が確認されている。
哺乳類:貴重種としてカヤネズミ、ノウサギ、タヌキ
鳥類:食物連鎖の上位種であるオオタカやフクロウ、また多くの渡り鳥が確認されている
昆虫:湿地に見られる種が比較的多く、ゲンジボタル・ヘイケボタルが生息
魚類:貴重種のホトケドジョウ底生動物:一般種。span>
――(市民協議会のHPから)


植林後放置された杉の林。奥では崖崩れも…

杉林の某所ではシイタケ栽培の実験中


御所谷のシンボルツリーという大榎(えのき)

水量も豊かな小川ですが水質に難があるそうです

ぬかるんだ小道。谷戸を歩くには長靴が必携です

古木の枝には「きくらげ」がびっしり!

ところどころ石積みの護岸があります

水質浄化用の池は5月に菖蒲が見事とか

のんびりと泳ぐアイガモ?は雑草や害虫の駆除担当?

竹ケ谷ゾーンに向かう左手にはウルシの林があります

やれやれ、ようやく雨もあがりました

残念ながら「竹ケ谷城址」の痕跡には出会えず
広町緑地は古都鎌倉の3大緑地のうち最大規模でありながら、いわゆる都市公園的な人工的整備を排し里地里山としての自然の姿を残すかたちでの保全をめざしているそうです。そしてその維持整備活動の担い手が市民協議会はじめ一般市民。
市民協議会には「田んぼの会」「畑の会」「森の会」「自然観察の会」「散策路の会」の5つのグループがあり、鎌倉市とも緊密な連携の下に、多くの市民(なんと1000人以上の会員がいるそうです)が自然とのふれあいを楽しんでいるそうです。
新緑の頃に再訪し、今度は竹ケ谷城址方面や富士山の眺望が見事という「峯山」方面を歩こうということでこの日の現地学を終えました。その後、近くのレストランを会場にお二人から広町緑地が「都市林」として保全されることになった経過や保全運動などについて意見交換を行い、瀬上の保全運動についても貴重なアドバイスをいただきました。

再訪シーンを先取り。緑あふれる新緑の頃?(市民協議会のHPから借用)
3月15日に緑のセミナー開催
なお、この日私たちをガイドしてくださった家原さんが理事長である「鎌倉広町の森市民協議会」は同じ市民活動グループである「かまくら緑の会」と共催で3月15日(月)に公開講座を開催、家原さんも講師役をつとめることになっています。以下、その概略。
テーマ:「山の緑と町の緑」~広町の緑と若宮大路の緑~
日時:2010 年3 月15 日(月)13 時30 分~16 時
場所:鎌倉生涯学習センターホール
講師:市民協議会理事長家原義靖、かまくら緑の会理事長高柳英麿ほか
その他:先着260 人、資料代:500 円 後援:鎌倉市
■参考資料:関連コラム 「広報かまくら」2003年8月15日号から
