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上郷開発NO! トンデモ発言問題のその後

コソクな差別的・侮蔑的な表現隠し HPでアセス審の菊本発言を修正

6月30日(月)午後開かれた横浜市環境影響評価審査会(アセス審、会長=佐土原聡横浜国大教授)の平成26年度第4回審査会の冒頭で「確認」された第3回(同17日開催)の会議録における菊本統委員(横浜国大准教授、地盤工学)の「トンデモ発言」のうち、私たち上郷開発に反対し計画の撤回を求める市民運動に対する差別的かつ侮蔑的な表現が、環境創造局のHPに掲載される段階で巧妙にカットされていたことが判明しました。

菊本委員による「トンデモ発言」については、30日の審議終了後、傍聴していた署名の会の皆川世話人代表、守る会の井端世話人代表はじめ有志が審査会事務局である環境影響評価課(環境創造局)を訪ね強く抗議するとともに、7月9日付けで会議録から菊本発言を削除すること、上郷事案審査から同委員を除くよう求める陳情を林市長宛てに提出していました。

これに対し市当局は「盲目的」という差別的・侮蔑的な表現をひそかに削除、「一部誤解を招く表現を訂正」との付言を記す一方、菊本委員の「環境保護団体のブログ等で、私が開発にお墨付きを与えたかのように誤った記述したり(原文ママ)、私の意見を正しく理解せずに闇雲に反対意見を述べたりする方もいたようです」という、市民運動に対する上から目線の悪意と偏見に満ちた発言をそのまま載せているのです。
会議録 http://www.city.yokohama.lg.jp/kankyo/etc/shingikai/eikyou/gijiroku/h26/140617.pdf

以下、該当部分

【菊本委員】 (略)このような情報を地盤工学の観点から判断すれば、適切な調査、設計、施工が必要である、という指摘が妥当と考えますが、先にご紹介した環境保護の観点で開発に反対する方のブログでは、盲目的かつ一方的に書かれていることを残念に思っています。(略)
私はホタルが生息する環境を保全する地域で育ちましたし、個人的には里山の保全も意義深いことと思いますが、本事業に関しては地盤の安定の観点から周辺住民の不安を煽り、反対行動を起こすことは正しいやり方ではなく、環境保護の観点で開発行為について議論したほうがよいのではと思います。

 ※平成26年6月30日会長決裁の会議録から一部誤解を招く表現を訂正しています。
 (平成26年7月7日会長決裁)

注:上の抜粋部分のうち「盲目的」という表現がHPでは削除されている。なおトンデモ発言問題については7月1日付けの記事をご覧ください。
トンデモ発言 href="http://segamizawa.blog54.fc2.com/page-1.html" target="_blank" title

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コソクってどういうこと?

コソク(姑息)とは「一時のまにあわせ、その場のがれ」と、岩波国語辞典にあります。
30日の審査会で決定事項として当日出席の10人の委員に諮り会長名で「確定」したはずの会議録をわずか1週間後に修正し、私たち市民運動サイドが批判した差別的・侮蔑的な「盲目的」という言葉を削除したのですが、一般の市民には全く説明ナシ。欄外には「一部誤解を招く表現を訂正」とあります。
誰が、何について、どう誤解するというのでしょうか?
しかも、トンデモ発言のあった17日の審査会を傍聴した私たちの誰もが、その日その場で菊本委員が傍聴席に向かって「盲目的かつ一方的に…」ウンヌンと発言したという記憶を有していないのです。つまり菊本委員は自説を批判された腹いせ?に会議録のドラフトに「盲目的」という文言を書き込み、それが差別的・侮蔑的用語としてブログで批判されると、今度は事務局の判断で削除(カット)することに同意した……のではという疑念が生じているのですね。

恥の上塗り?

7月7日にアセス審の会長決済という緊急措置の形で修正された会議録によれば、“トンデモ発言”の当事者である菊本委員は傍聴席に向かって「私の意見を正しく理解せずに闇雲に反対意見を述べたりする方もいたようです」と述べたことになっています。
が実は菊本発言批判と矛盾するようですが、この発言についても疑問視する見方があって、“トンデモ発言”のあったとされる6月17日その場に居合わせたぼくもまた「闇雲に」という侮蔑的な言葉がぼくらに投げかけられた記憶がなく、会議録案で初めてこの重大発言に気がついた次第。
そもそもブログにおける菊本批判のきっかけとなった5月27日の第2回審査会の会議録によれば、事務方は欠席した菊本委員の意見を読み上げるにあたって「地盤工学が専門の菊本委員が今回と次回の審査会を欠席されることから、事前に事業者資料2ページからの「2.盛土について」を確認していただき、意見を伺ってまいりました」と述べたことになっています。
今回とは5月27日(第2回審査会)、そして次回が6月17日(第3回審査会)。つまり菊本委員はいわゆる菊本調書の読み上げによって地盤問題の大勢が決した?ことを批判するブログ記事などに反論するため予定を換えて6月17日の会議に出席した上、トンデモ発言をしたことになっています。
しかも先述したように「盲目的」という言葉が差別的・侮蔑的表現として追及されると、「一部誤解を招く表現を訂正」というコソクな言い回しでカットするよう求める事務方(環境影響評価課)の意見に同調したのですね。
闇雲かつ一方的な批判というソシリを避けるため、事実関係をあらためて調べていくと、どうも「恥の上塗り」という言葉に辿りつくのですが、どうでしょうか?

No title

いい歳して下らない議論を。

No title

「いいトシしてくだらない議論を」とは、アセス審査会や横浜市のアセスの事務方である環境影響評価課の役人連中に向けての批判だろうな? ブログを読むと、どうやら東急建設の開発計画に市長はOKのサインを送ったようだし、新聞のニュースによればカジノの誘致も考えているらしい。イケイケどんどん! 20年後どうなっているか、そんなこと知らないよ、というわけか。厚顔無恥とはそういうヤカラのことだ。

悪し様な言い方、いかがなものか

●闇雲で一方的な批判
トンデモ発言問題について、あらためてHPの会議録に目を通してみた。
指摘を受けて菊本発言から「盲目的」という表現は消去された。しかし、この会議録を読むと丁寧な説明調ではあるが、「闇雲に」とか「一方的に」と言った表現が使われ、自然環境保全を望む市民運動団体に対し、全くの上から目線で的外れなことを書き連ねていることがわかる。
緑地保全の訴えでは、緑地の人に与える効用や生物多様性・古代製鉄遺跡などの文化財保護を挙げているが、先般の大飯原発問題で福井地裁の判決文にあった「人格権(生存を基礎とする)」や「国富(豊かな国土とそこに国民を根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失)」という概念を借りるまでもなく、本来は開発を抑制すべき市街化調整区域で、しかも安全性に不安が残る土地での宅地造成について、市民団体が素朴な発意から、将来に禍根を残さなくて済むよう、今なら止めることができるこの開発を止めてもらいたいと願っているのは、至極妥当な事である。
この姿勢を「本質的な環境保護の観点からではないから正しくない」と闇雲にかつ一方的に断じるのは僭越極まりないことである。
●早すぎる結論
緑地の持つプラス面を残したいから保全を望むことと、安全性が不足する軟弱地盤帯の開発という負債を負わなくて済むよう訴えることは表裏一体である。むしろ、生物多様性より人格権・国富の方が第一義的に謳われてよいと考えられる。
これまで何回、自然災害を被ってから「想定外であった」と過去の知見が不十分であったことを思い知らされたことであろうか。専門知識を有さない一般市民の方が自然に対し謙虚である。専門家の学説に懐疑的なのは当然である。
具体的な一例を挙げれば、菊本委員は「当該地は、水田として使われていた履歴があり埋立地に該当せず、液状化が強く懸念される場所ではない」と言い切っているが、開発計画地は過去において既に10m以上の盛土が施されている埋立地が多くを占めている。従って「埋立地に該当せず」は全く間違った認識であり、「液状化が強く懸念される場所ではない」という結論は早過ぎるのではないか。
●公式の文書とは思えない
深田という地名の埋立地が、かつてどのような土質でどれだけの厚さで盛土されたか綿密な調査が必要とされるのは、素人目にも明らかである。会議録のこの委員の発言部分は、市の事務局が用意し審査会の全メンバーが承認した公式の文書とはとても思えない。
都議会におけるヤジ発言も問題となったが、外国の反応を見て初めて気づくような感性は、いかんともしがたいものである。
ネットでアップされたこの会議録を第三者が読んだとき、市民運動団体が名指しでこのような悪し様な言いかたで言及されていることについて、不快感を感じ、「アセス審査会や横浜市はこんなレベルか」と見限ればよし、感じなければ官尊民卑の旧態依然とした風土が継続しているという危惧が残る。
最後に、この地盤工学の専門家は優秀な学者らしい。記憶力・理論的思考力・解析能力など抜群であろうと推察するが、未だ人生経験が十分ではないと思われる。ここはひとつ春秋に富むこの有能な学者の成長を願うこととしたい。

プロフィール

上郷/署名の会

Author:上郷/署名の会
横浜7大緑地の1つ「瀬上市民の森」に連なる瀬上沢はホタルの自生地として知られ、貴重な動植物が生息する自然の宝庫です。またみどり豊かな里山風景を今に残し、古代の製鉄遺跡や江戸時代に使われた横堰などの文化遺産も眠る横浜市民共有の財産とも言うべき緑地です。
その瀬上沢に大規模な上郷開発計画が浮上したのは2005年。瀬上沢を愛し、それぞれに保全運動をしてきた市民は、2007年6月に「上郷開発から緑地を守る署名の会」を結成、開発計画の中止と緑地の全面保全を求める活動を開始し、同年12月、市内全域はもとより全国各地から寄せられた92000筆あまりの署名を添えて横浜市長と市議会に陳情書を提出しました。
2008年9月、横浜市都市計画審議会は計画を承認せず、「上郷開発事業」は中止となりました。しかし地権者でもある開発事業者・東急建設は引き続き「開発の意思」を表明。2012年1月、ついに第3次開発計画の事前相談書を横浜市に提出しました。私たち「署名の会」はあらためてこの開発プランの問題点を指摘、瀬上沢の全面保全を求めて新たな活動を開始しました。
そして2014年1月に始まった新たな動きがいま地域の住環境・自然環境を揺るがす重大な岐路に……。

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