上郷開発NO! 広島の土砂災害に学ぶ―(1)
消された先人の警鐘 「八木地区」に埋もれていた水害の歴史
26日(火)の昼前、広島の土砂災害関連のニュースを見た読者から驚くべき内容のブログ記事が送られてきました。
今回の災害で最大の死者を出した「八木地区」が古くは「悪谷(あしだに)」といういわくつきの地名で「山からの水の通り道」とされていたというのですね。
「にんじ報告」というタイトルの芸能ニュースを中心とするブログ。
そこに次のような見出しを掲げた記事が載り、その後急速にさまざまなHPやブログへと拡散されています。
以下、全文転載させていただきます。
2014年08月26日 09:28
広島市安佐南区八木3丁目、かつては「蛇落地悪谷」という地名だった。
由来は「竜の首が落ちた場所」 災害に警鐘を鳴らしたはずの地名、とくダネ!で紹介
土砂災害に見舞われている広島県広島市安佐南区八木地区(八木3丁目)ですが、この土地がかつて「蛇落地悪谷(じゃらくじあしだに)」と呼ばれていたことがわかりました。26日に放送されたフジテレビの番組「とくダネ!」で紹介されていました。
地元の住民によれば「あそこは山からの水の通り道だと聞いていた」「蛇落地悪谷という地名だった。今は八木3丁目って現代風の住所だけど」「昔は蛇が降りるような水害が多かったから、蛇落地(じゃらくじ)ってなった。それに悪い谷で"悪谷(あしだに)"。そういう伝説があった」という。
この「八木蛇落地悪谷」と呼ばれた地名が、いつのまにか「上楽地(じょうらくじ)」と呼び替えられ「八木上楽地芦谷(やぎじょうらくじあしや)」になり、そして現在は「八木」だけが残され、災害のイメージは地名からなくなってしまっているということでした。
130年の歴史を持つ地元のお寺「浄楽寺」の住職によれば「昔からの言い伝えで、"竜がいて、その竜の首をはねて、その首が飛んで落ちたところが蛇落地"。そういうふうな地名。竜というのは水の神様ですから、そういうふうなもの(災害)を収めたというのがあるかもしれない」ということでした。
そして、竜の首をはねた刀があると言われる地元の「光廣神社」には、竜を討伐した武将のすぐ横に、激しい水の流れが描かれた絵が存在。先人が災害の記憶を伝えようとしたものだ、ということです。
ただ、近年はその山の土砂災害よりも、頻繁に氾濫する川の洪水のほうが警戒されるようになり、先人の警鐘は消えてしまったということでした。
このような地名の呼び変えは、土地のイメージを良くするために、どこでも行われていることだそうです。もしかしたら自分の身近な土地も、かつては違う名前だったのかもしれません。気になる方は、図書館などで調べてみてはいかがでしょうか・・・。
■編集部注=1999年、同じ広島の土砂災害で多くの死者を出した (土砂災害発生件数325件、死者24名)ことが「土砂災害防止法」の成立につながったことはニュースで度々報じられてきましたが、「地名」に託された先人の教訓がいつのまにか忘れ去られ、名を換え、大きな事故につながったとするなら、全国各地で同じことが?
東急建設による「上郷猿田地区都市計画提案」の場合、地名に隠された記憶は?
「広島の土砂災害に学ぶ―(2)」に続きます。乞う、ご注目!(ブログ制作本舗)
26日(火)の昼前、広島の土砂災害関連のニュースを見た読者から驚くべき内容のブログ記事が送られてきました。
今回の災害で最大の死者を出した「八木地区」が古くは「悪谷(あしだに)」といういわくつきの地名で「山からの水の通り道」とされていたというのですね。
「にんじ報告」というタイトルの芸能ニュースを中心とするブログ。
そこに次のような見出しを掲げた記事が載り、その後急速にさまざまなHPやブログへと拡散されています。
以下、全文転載させていただきます。
2014年08月26日 09:28
広島市安佐南区八木3丁目、かつては「蛇落地悪谷」という地名だった。
由来は「竜の首が落ちた場所」 災害に警鐘を鳴らしたはずの地名、とくダネ!で紹介
土砂災害に見舞われている広島県広島市安佐南区八木地区(八木3丁目)ですが、この土地がかつて「蛇落地悪谷(じゃらくじあしだに)」と呼ばれていたことがわかりました。26日に放送されたフジテレビの番組「とくダネ!」で紹介されていました。
地元の住民によれば「あそこは山からの水の通り道だと聞いていた」「蛇落地悪谷という地名だった。今は八木3丁目って現代風の住所だけど」「昔は蛇が降りるような水害が多かったから、蛇落地(じゃらくじ)ってなった。それに悪い谷で"悪谷(あしだに)"。そういう伝説があった」という。
この「八木蛇落地悪谷」と呼ばれた地名が、いつのまにか「上楽地(じょうらくじ)」と呼び替えられ「八木上楽地芦谷(やぎじょうらくじあしや)」になり、そして現在は「八木」だけが残され、災害のイメージは地名からなくなってしまっているということでした。
130年の歴史を持つ地元のお寺「浄楽寺」の住職によれば「昔からの言い伝えで、"竜がいて、その竜の首をはねて、その首が飛んで落ちたところが蛇落地"。そういうふうな地名。竜というのは水の神様ですから、そういうふうなもの(災害)を収めたというのがあるかもしれない」ということでした。
そして、竜の首をはねた刀があると言われる地元の「光廣神社」には、竜を討伐した武将のすぐ横に、激しい水の流れが描かれた絵が存在。先人が災害の記憶を伝えようとしたものだ、ということです。
ただ、近年はその山の土砂災害よりも、頻繁に氾濫する川の洪水のほうが警戒されるようになり、先人の警鐘は消えてしまったということでした。
このような地名の呼び変えは、土地のイメージを良くするために、どこでも行われていることだそうです。もしかしたら自分の身近な土地も、かつては違う名前だったのかもしれません。気になる方は、図書館などで調べてみてはいかがでしょうか・・・。
■編集部注=1999年、同じ広島の土砂災害で多くの死者を出した (土砂災害発生件数325件、死者24名)ことが「土砂災害防止法」の成立につながったことはニュースで度々報じられてきましたが、「地名」に託された先人の教訓がいつのまにか忘れ去られ、名を換え、大きな事故につながったとするなら、全国各地で同じことが?
東急建設による「上郷猿田地区都市計画提案」の場合、地名に隠された記憶は?
「広島の土砂災害に学ぶ―(2)」に続きます。乞う、ご注目!(ブログ制作本舗)