上郷開発NO! 討議資料:岐路に立つ横浜市政(続々)

資料:いたち川の洪水災害の記録 横浜市中央図書館の調べから

9日(日)朝、NHKの情報番組「これは便利 進化する図書館」という番組をご覧になりましたか?
★知らないともったいない!図書館活用法
★ビジネス支援OK! 大活躍の司書
――そんなサブタイトルで、各地の図書館のユニークな活用や司書によるビジネス支援の取り組み例を紹介していたのですが、実は横浜の場合もビジネス支援はじめ「レファレンス」機能はあるのですね。

灯台もとくらしもどきですが、「レファレンス協同データベース」という図書館のネットワークを通じた情報の共有システムで探すと「いたち川」の氾濫の記録を辿ることができます。
資料提供は「横浜市中央図書館」、つまり図書館のレファレンス機能がこんな形で「いたち川の洪水災害」に関する情報をもたらしてくれます。

厳しさを増す自然災害による猛威という現実がありながら、前回の計画より規模縮小という理由からアセス審査会ではほとんど不問に付されてしまった、瀬上沢地区の大規模開発がいたち川流域の住宅地に及ぼす影響。
生物多様性など動植物への影響以上に深刻な被害をもたらす可能性のある開発と住環境を見直す討議資料としてご紹介します。

市民の質問に答える形のレポートですが、「欠陥宅造地だった」「市の宅造工事検査ミスだった」……などという新聞の見出しの紹介に驚かされます。事例の最終更新日が2012年7月28日とちと古いのですが、以下全文転載。

質問 横浜市栄区を流れるいたち川の洪水災害について調べている。過去の水害や柏尾川経由で襲来した津波、大地震による堤防の損壊などの記録や写真の資料はないか。また、川の溢水の回数等のデータもあればよい。  


示された回答は以下の通り。

        いたち川の洪水災害の記録
1 水害 
(1)関係新聞記事  
 ア「朝日新聞」 1983(昭和58)年8月18日 朝刊 p.21(神奈川版)  「戸塚で八人が避難」    
 台風5号の影響によりいたち川のコンクリートブロック護岸が崩れて住民が避難したとあります。    
 崩れ落ちた道路等の写真も掲載されています。  
 イ「朝日新聞」 1983(昭和58)年8月19日 朝刊 p.21(神奈川版)  「いたち川増水住宅崩壊現場 欠陥宅造地だった 前日の記事に関連し、台風の増水で倒壊した住宅2棟は、市の宅造工事検査ミスであったことを伝える記事です。 
 アとイの新聞記事は、マイクロフィルムでの閲覧が可能です。 
(2)関係資料  
 ア『栄区郷土史』横浜市栄区役所 2008年  p.73 「・・・曲がりくねった川だったため洪水が年に2~3回ほどあり、特に昭和36年(1961)には、40分間に105ミリという豪雨により、天神橋の商店街が床上浸水になりました。」とあります。見舞い品を受け取る人々の写真が掲載されています。
 イ『神奈川県災害誌(自然災害)』神奈川県 1971年 アの水害についての記録が記載されています。 p.61「柏尾川の小河川が氾濫して5万戸に達する浸水家屋が出たが、29日昼過ぎに水は引いた」とあります。発生時期は昭和36年6月24~29日で、梅雨前線豪雨によるものです。  
 ウ『川は雨がふってきたらキケン』横浜市道路局  
 パンフレットですが、表紙にいたち川の水位が豪雨によって劇的に上がっている写真が掲載されています。
(3)栄区の情報  
 「いたちかわらばん」(栄区のホームページで公開しています)   
   http://www.city.yokohama.lg.jp/sakae/guide/kusei/kawaraban/  
 ア「いたち川氾らんの記憶」(18 いたちかわらばん(夏号))    
   http://www.city.yokohama.lg.jp/sakae/guide/kusei/kawaraban/2002/itachi-18/18-2.html    
  写真はありませんが、昭和30~40年代に洪水に襲われた時を体験した方の体験記が掲載されています。   
 イ「いたち川の記録」(20 いたちかわらばん'03(冬号))    
   http://www.city.yokohama.lg.jp/sakae/guide/kusei/kawaraban/2003/itachi-20/20-2.html    
  過去の水害記録について簡単に説明があります。「天神橋付近の洪水(昭和49年) 」の写真が掲載されています。

2 関東大震災時の被害 
 ・『関東大震災誌 神奈川編』千秋社 1988年 
  栄区は当時鎌倉郡に含まれていました。鎌倉郡の被害状況(p.565~)を参照しますと、震災の際 津波の被害もあったようです。津波による被害地域は鎌倉町に限定されており、現在の栄区に相当する本郷町等での家屋の流出被害は記録されていません。

3 災害の記録、統計資料
 (1)「横浜市道路局」のホームページ( http://www.city.yokohama.lg.jp/doro/ )の「河川計画課」のページ内で過去の水害の記録が公開されています。 
 「横浜市道路局」→「河川計画課」→「治水計画について」→「水害の記録」  
   http://www.city.yokohama.lg.jp/doro/kasenkeikaku/menu/chisui/suigai.html 
 「昭和45年7月洪水の浸水状況(いたち川:天神橋付近)」の写真が掲載されています。また、横浜全体の浸水戸数について表になっています。
 (2)「横浜市の災害」のページ( http://www.city.yokohama.lg.jp/shobo/kikikanri/saigai/saigaiindex.html ) 
 「横浜市危機管理室」のページ内で公開されています。  
 毎年、危機管理室が市内で発生した地震や風水害の記録を冊子「横浜市の災害」にまとめていますが、このページでは平成12年以降の「横浜市の災害」のPDFファイルをダウンロードすることができます。「各区の索引」にある「栄区」のPDFファイルでは栄区での災害の記録が町ごとで参照できます。 
 (3)横浜市消防局危機管理室が毎年刊行している冊子『横浜市の災害』  
 その年に起こった大雨・台風等の災害が時系列でまとめられており、災害ごとに、町区の被害状況が参照できます。   昭和23~58年までは『横浜市の災害 35年の記録 ‘48~’83』(横浜市消防局災害調査課1984年)という1冊の本にまとめられていますが、この本では町ごとの被害状況は参照できません。また、川の溢水回数についてのデータは掲載されていません。横浜市立図書館では昭和51年以降所蔵しています。 

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000104393

●ブログ編集部注:最後に中央図書館の「レファレンス・サービス」のお知らせを。ぜひ活用してみたいですね。
[レファレンス」
中央図書館では資料やデータベースを使って、必要な情報を探すお手伝い(レファレンスサービス)もしています。 毎日の仕事の中で、「ほしい情報」「調べたいこと」が出てきたら、ご遠慮なくお尋ねください。カウンターはもちろん、電話、Eメールでもお受けします。       
 レファレンスのお申込先: カウンター:中央図書館3~5階    
  電話:045-262-0050(代表電話)   E-メール: ky-libbusi@city.yokohama.jp

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「いたちかわらばん」のこと

早速、中央図書館の司書の働きぶりを見るため覗いてみたのですが、データが古いせいか「いたちかわらばん」の3つのURLは移動していて、検索が困難です。下記のURLを案内したほうがよいと思います。
http://www.city.yokohama.lg.jp/sakae/guide/machi/kawaraban/ →いたちかわらばんのバックナンバー
http://www.city.yokohama.lg.jp/sakae/guide/machi/kawaraban/2003/itachi-20/ 
 →こちらは「鼬」ではなく「?」という漢字についての括目の薀蓄
http://www.city.yokohama.lg.jp/sakae/guide/machi/kawaraban/pdf/itachi-55.pdf
 →いたち川のデータが出ています。

かわらばんには正確な防災情報を!

コメントにURLの案内があったので、早速開いてみて即、「いたちかわらばん」は、地元の「いたち川」に密着したミニ博物誌として秀逸な出来栄えだと感じました。表紙の版画もいいですね!

ただ一点、「いたち川と災害」の記事で「概ね 1 時間に 50 ㎜の降雨量に対応出来る設計になっています。近年の集中豪雨は、1時間 50 ㎜を超える記録が頻繁に起きています。数字的にみれば栄区内も降雨の度に川から越水して洪水を引き起こしてもおかしくないと思いますが、現実にはそんなことはありません。それは、栄区内には雨水調整地、遊水地が 170 か所以上ある事により、雨水が河川に到達する時間を遅らせているからです。」と書かれていますが、明かに間違った希望的観測を述べています。

ここ数年の間に、大雨により「いたち川」は何度も増水し「氾濫注意水位」や「避難判断水位」を突破しています。現に今年10月6日の台風による大雨で、栄区役所裏の「おおいたち橋」から下流の4カ所で、川の水が堤防を越え洪水が発生しています。
こと防災に関しては、市民に正確な防災情報が提供されなければなりません。
プロフィール

上郷/署名の会

Author:上郷/署名の会
横浜7大緑地の1つ「瀬上市民の森」に連なる瀬上沢はホタルの自生地として知られ、貴重な動植物が生息する自然の宝庫です。またみどり豊かな里山風景を今に残し、古代の製鉄遺跡や江戸時代に使われた横堰などの文化遺産も眠る横浜市民共有の財産とも言うべき緑地です。
その瀬上沢に大規模な上郷開発計画が浮上したのは2005年。瀬上沢を愛し、それぞれに保全運動をしてきた市民は、2007年6月に「上郷開発から緑地を守る署名の会」を結成、開発計画の中止と緑地の全面保全を求める活動を開始し、同年12月、市内全域はもとより全国各地から寄せられた92000筆あまりの署名を添えて横浜市長と市議会に陳情書を提出しました。
2008年9月、横浜市都市計画審議会は計画を承認せず、「上郷開発事業」は中止となりました。しかし地権者でもある開発事業者・東急建設は引き続き「開発の意思」を表明。2012年1月、ついに第3次開発計画の事前相談書を横浜市に提出しました。私たち「署名の会」はあらためてこの開発プランの問題点を指摘、瀬上沢の全面保全を求めて新たな活動を開始しました。
そして2014年1月、新たな動きが…?

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