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上郷開発NO! 上郷深田遺跡保全に向けて(続々)

横浜市の判断に注目!
どうする、どうなる 舞上線下の遺跡発掘調査 

いま、あらためて市道舞岡上郷線とその沿線緑地の下に眠る上郷深田製鉄遺跡の発掘をめぐる横浜市の対応が注目されています。で、27日に予定されているシンポジウムを前に、いくつか問題点を整理してみました。

埋蔵文化財については、文化財保護法でその取扱いが規定されていますが、それが十分遵守されてこなかったことから、1998年(平成10)になって文化庁次長が各都道府県の教育長あて、埋蔵文化財行政の改善・充実に努めるよう具体的な各種規定を記した通達を発信しています。(資料1)
これを受けて神奈川県は、翌99年に「開発事業等に伴う埋蔵文化財の取扱基準」(資料2)を設定しており、横浜市はこれに則り舞上線道路下の深田遺跡の発掘調査を行うこととなります。
この通知が具体的に規定する埋蔵文化財の取扱いとして、「恒久的な工作物の設置により相当期間にわたり埋蔵文化財と人との関係が絶たれ、当該埋蔵文化財が損壊したのに等しい状態となる場合は、発掘調査を行うものとすること」というものがあり、道路については下図のように規定しています。

  別表文書1

横浜市は市会において「開発に伴う舞上線道路下の深田遺跡の発掘調査は、開発業者である東急建設が主体者である」との説明をしていますが、道路用地は横浜市の所有であり、発掘調査については横浜市が判断し実施することとなります。20数年前の地方分権の推進により権限移譲が行われ、横浜市が行った判断を神奈川県が追認する形となります。
特別自治市を標榜する横浜市が、この機会を逃すと永久に知ることができない深田遺跡の実態について、発掘調査には費用がかかるものの、法令等の趣旨を重く受け止め、見識のある判断を示し得るか注目が集まっています。

関連で11月9日の朝日新聞夕刊は、後鳥羽上皇の離宮の一部と思われる大阪府の遺跡について、十分な検証が行われないまま今年10月に埋め戻しされたことを報じています。
これは、深田遺跡が35年前に不十分な発掘調査のまま、埋め戻されたことと類似しており、今もって埋蔵文化財の取扱いが開発優先になっていることを示しています。(資料3)

さて、どうする? どうなる? 横浜市の対応! 山中市長、鯉渕教育長はもとより市の審議会の見識が問われる。(資料4)


■資料1 文化庁による各都道府県教育長あて通達
 
 ドキュメント (1)-1
 ドキュメント (1)-2
 無題のドキュメント (1)-3
 ドキュメント (1)-4
 ドキュメント (1)-5
 ドキュメント (1)-6
 ドキュメント (1)-7
 ドキュメント (1)-8
 ドキュメント (1)-9
 ドキュメント (1)-10
 ドキュメント (1)-11
 ドキュメント (1)-12
 ドキュメント-13



■資料2 神奈川県内の開発事業等に伴う埋蔵文化財の取扱い基準   
  神奈川県内の開発事業等に伴う埋蔵文化財の取扱い基準-1
神奈川県内の開発事業等に伴う埋蔵文化財の取扱い基準-2

■資料3 開発優先で地下に埋め戻された後鳥羽上皇ゆかりの越谷遺跡
2022 11 9 朝日新聞夕刊」 (1)-1
2022 11 9 朝日新聞夕刊」 (1)-2
   朝日新聞 11月9日夕刊


■資料4 横浜市文化財保護審議会委員一覧
委員05

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神奈川県の基準は、文化庁の基準の上を行っている!

「資料2 神奈川県内の開発事業等に伴う埋蔵文化財の取扱い基準」をよく読むと、「4 発掘調査その他の措置をとる場合の基準」の 「(2)ただし、基準の適用にあたっては、次の各号に留意するものとする。」には、「ウ 別表において発掘調査の対象から除外されたものであっても、施設として将来的な利用計画及び地下埋設物・付帯施設の設置計画の有無・内容等を考慮し、埋蔵文化財が破壊されることになったり、埋蔵文化財に影響を及ぼす恐れがある場合や相当期間にわたって埋蔵文化財との関係が断たれる結果になる場合には、発掘調査の対象とする。」と規定されており、文化庁の通知の別表では発掘調査の対象から除外してもよいとされている「(エ)道路の拡幅・改修の場合の既存道路部分」も発掘調査の対象となることがわかる。
 横浜市は、30数年前に深田遺跡の包蔵地の上を走る舞上線道路建設の際、一部分しか発掘調査をしていないので、今回の開発に伴う道路拡幅の際には、既存道路部分を含め、この新しい基準が適用されることとなるはずである。
記事にある通り横浜市の「見識のある判断」を切に願うところである。

プロフィール

上郷/署名の会

Author:上郷/署名の会
横浜7大緑地の1つ「瀬上市民の森」に連なる瀬上沢はホタルの自生地として知られ、貴重な動植物が生息する自然の宝庫です。またみどり豊かな里山風景を今に残し、古代の製鉄遺跡や江戸時代に使われた横堰などの文化遺産も眠る横浜市民共有の財産とも言うべき緑地です。
その瀬上沢に大規模な上郷開発計画が浮上したのは2005年。瀬上沢を愛し、それぞれに保全運動をしてきた市民は、2007年6月に「上郷開発から緑地を守る署名の会」を結成、開発計画の中止と緑地の全面保全を求める活動を開始し、同年12月、市内全域はもとより全国各地から寄せられた92000筆あまりの署名を添えて横浜市長と市議会に陳情書を提出しました。
2008年9月、横浜市都市計画審議会は計画を承認せず、「上郷開発事業」は中止となりました。しかし地権者でもある開発事業者・東急建設は引き続き「開発の意思」を表明。2012年1月、ついに第3次開発計画の事前相談書を横浜市に提出しました。私たち「署名の会」はあらためてこの開発プランの問題点を指摘、瀬上沢の全面保全を求めて新たな活動を開始しました。
そして2014年1月に始まった新たな動きがいま地域の住環境・自然環境を揺るがす重大な岐路に……。

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